こんにちは、ミモレの川端です。
前回の平山夢明さんに続き、冬に読みたいヒヤッと怖い小説のご紹介です。

イギリスの作家JP・ディレイニーの『冷たい家』(唐木田みゆき訳、ハヤカワ・ミステリ)。今年No. 1の小説かも!と思っています。「ダ・ヴィンチ・コード」などを手がけたロン・ハワード監督で映画化も決定しているそう!

ミニマリストで完璧主義の建築家エドワードによって建てられた美しい家。そこには、エドワードの厳しい審査をパスしたものだけが住むことができます。

デジタルセンサーとアプリで制御され、リモコンも鍵さえなくても、完璧に快適な環境が保たれているハイテクなお家。コンクリ打ちっ放しで、広々としているが収納スペースも棚も何もない立方体の部屋たち。家主の許可なくモノを増やしたり置いたりしちゃいけません。(あたし絶対ムリ!笑)

私はこの本を読みながら、広島サテライト編集部として泊まったこのゲストハウスを想像していました。あの谷尻誠氏の事務所SUPPOSE DESIGN OFFICE Co.,Ltd.が手がけたゲストハウスは、がらんどうで収納も仕切りもありませんでした。

さてさて、この家に住むことになったジェーン、三年前に住んでいたエマという二人の女性の過去と現在が行ったり来たりしながら物語は進みます。

死産を経験し、独身のジェーンは家主のエドワードに気に入られて付き合うことになります。エマもエドワードと昔交際していたらしいが不審な死をとげている。どうやら、この家に住む人はみんな不幸な死を遂げているらしい……。

この小説、各章のはじめに心理テストのようなものが付いています。

人に気づかれなくてもよいことをしようと心がけている。
□とてもそう思う
□ややそう思う
□どちらとも言えない
□あまり思わない
□まったく思わない

 

飲酒運転で轢き逃げをしたことを身近な人間からこっそり打ち明けられたとします。それ以来その人は酒をきっぱりやめています。あなたは警察に通報すべきだと思いますか。
□通報するべきだ
□通報しなくてもよい

などなど。
心理テストの結果は示されません。これは入居のためのテストの一部のようでもあり、各章の話とリンクしているようなしていないような……。

でも心理テストって出されると、必ずなにか選んでしまう。何を試されているのかわからないから余計不安な気持ちになります。催眠術のような巧妙な仕掛けです。

「訳者のあとがき」によると、著者は日本の”ときめき”の片付け法に発想を得て、過度に断捨離させる主人公を思いついたそう。日本人ってそんなに綺麗好きでストイックに見えるんだな〜というイギリス人の著者の視点も興味深いです。

この本を読んで、我が家のリビングの模様替えをしました。ソファーや植物の位置を変えたり。ブランケットを洗ったり。

平日も忙しく、休みがあまりしっかり取れない日が続いていたので、家が明らかに荒れてきており(汗)。家が汚いと直視したくないからか、たまの休みも外出してしまう……という悪循環でした。

広くもなく、整然ともしていないけど程よくごちゃ付いたリビングで、本を読みつつうたた寝したり……寝転がったままリモコンやポテチに手を伸ばしたり、そんな休日を取り戻しました〜⭐️

ではではまた〜。