2015.4.14

ベルギーと言えばマグリット、となった理由 その2

 

そして、編集部・大森が運命の出会いを果たしたのがマグリット(正直に言うと、&ダリ)でした。もちろん、その名前も作品も、教科書や画集の中では認識していましたが、実物を目にするのは初めてのことでした。数ある作家の中でも、やはりそのブッ飛び方が群を抜いており、気づけば各所に点在している彼の作品を探し歩いている自分がいました(その後、2009年にブリュッセルにマグリット美術館がオープン)。興味関心というより、思考自体がいろいろなところに飛散しがちだった多感な自分との相性がすこぶるよかったのだと思います。

作品とはうって変わって、本人に奇抜さや押しの強さがないところが、ダリと比べ、より興味が湧くポイントだったりします。

というわけで、帰りの機上で頭の中はマグリット一色に……そこから、シュルレアリスムという思想運動に興味を持ち、いろいろな文献を読みあさりましたっけ。

なんとなくわかるけど、しっくりと腑に落ちない、と思われがちなシュルレアリスム。それを理解するには、やはりこの運動を始めたブルトン著『ナジャ』を体感するのがイチバンじゃないかと思ったり。さらに、解説本としては、巖谷國士著『シュルレアリスムとは何か』が最も理解しやすいかと思われます(編集部・大森調べ)。かくいう私も、まだまだ腑に落ちきってはおりませんが……。

そして、初ベルギー旅から約20年の時を超え、日本で13年ぶりに大回顧展『マグリット展が開催されてると聞きつけ、足を運んでまいりました! 過去に各地で観ていた作品も、未見の作品も、とにかくマグリットを代表する名作が一堂に会しています。過去に日本で回顧展が開催されたことがありましたが、今回の展示は(私の中では)文句なく完璧なラインアップ。私が生きている間に日本で、これほどまでの展示はもうできないんじゃないかと思うくらいです(ちなみに、私が特に思い入れている作品は、「光の帝国Ⅱ」です。この絵画は何時間でも眺めていられるほどツボです)。

今回はテキストも素晴らしかったので公式図録も購入。こちらを熟読した暁には、もう何回か足を運びたいと思っています。ミュージアムショップのスタッフさんはマグリットを彷彿とさせる山高帽をかぶっていました。

というわけで、話がだいぶ逸れた気がしますが、私の中では、ベルギーと言えば、ワッフルではなく、ビールでもなく、マルタン・マルジェラでもなく、マグリットとなった次第です。