11月25日。キャリアアップ連載講座六回目は、SNS時代のセルフブランディング術の深掘り講義。登壇いただいたのは、タグピク・社長の安岡あゆみさんです。


インスタグラムをビジネスに活用した27歳
 

今回のテーマは私たちの生活の中にも浸透している身近で実践しやすい「SNS活用術」の話。インスタグラムをビジネスで成功させた若き実業家、タグピクの安岡あゆみさんにインスタの現状とこれから、それから私たちでも楽しく活用できるヒントを教えていただきました。

12歳で読者モデルの仕事を始めたときから、常に明確なビジョンを描いている安岡さん。「22歳でアパレルブランドを預かってPR業も任されましたが、“どのようにモノを売るか”をトライ&エラーで実践していきました」と語ります。
読者モデルという経験を生かし、自身のネットワークを駆使してキャスティング会社を設立したのは26歳。27歳でタグピクを創業。インスタグラム市場の成長に着目し、「女優やモデル、タレントなど一部の有名人だけでなく、一般人でも発信力を高められる時代になる」とセルフブランディングの面白さをビジネスにした先見の明は「さすが!」。彼女が語るインスタ活用術にグイグイ引き込まれていきます。


SNSを上手に活用する「インスタグラマー5か条」を伝授
 

「インスタの機能は日々改善されています。インスタの人口は今、約8億人といわれているんです。誰もが使えて、自由に発信できるツールのニーズは今後も発展していく」と語ったうえで、「だからこそ、どのように発信していくかが大事」と分析します。

「インスタのフォロワー数が多いとか、『いいね!』数が多いとか、数字に目がいきがちです。確かに数が多いと影響力もあるし、指標のひとつであることは間違いありませんが、数字だけの時代ではなくなると思います」(安岡さん)。

 

教えてくれたのは、プロの視点で見る、インスタグラマーがフォロワーを延ばすための5箇条。「ありきたりな情報発信でもの足りない時代。コアなファンを増やす方法を意識してみてください」とアドバイス。それにはやはり、セルフブランディングが大切だと言います。「SNSは何かをやりたいとか、変えたいと思う気持ちのきっかけを与えてくれるツールでもあります。これからのキャリアビジネスに、セルフブランディングに大いに活用してほしいですね」(安岡さん)。

“女性の受講者が多いとは聞いていましたが、おしゃれの意識も高く、圧倒されました。でも、皆さんが熱心に聞いてくれるのがうれしくて話しているのも楽しかったです”と安岡さん。あっという間の60分、「もう少しお話を聞きたかった!」「具体的な戦略を聞いてみたい」などの声が多数。これはスゴい!


ワークショップ最終回。サンプル品が完成しました!


ワークショップ最終回。「どんな商品をつくろう?」から始まり、前回は1stサンプルを実際に間近で見てから、修正点を洗い出しました。スタイリストの室井由美子さん、ナノ・ユニバースのデザイナー・大久保佳菜さんの意見も反映させて、サンプルの最終版の完成! そのお披露目です。

「2つの生地でサンプルをつくっていただきましたが、その結果発表です」と編集部大森の声に、教室が静まりかえりました。
黄みよりの白とピンクよりの白のどちらでつくるか……投票で決まるというのも何ともミモレらしいやり方ですが、結果は「ピンクよりの白」に決定。

 

「肌色との相性が良いと感じました」
「ピンクよりの白のほうが肌色になじみやすそう」
「ジャケットと合わせてもらったときに、ピンクよりのブラウスのほうがしっくりきた」
「スタイリストの室井さんの意見に賛成!」
など、受講者からの意見を紹介。

「今回は、ビジネスシーンでも活用できる“きれいめな仕上がり”を意識してつくりました。横にハリが出る生地だったので作業は大変でしたが、ドレープもきれいに出て良かったです」(大久保さん)

また、カジュアルな着こなしシーンも想定し、室井さんが着こなし術を紹介。デニムやカーディガンなどの合わせコーデや、着こなし術のコツを教えてもらい、あとは完成品を待つばかり。

 

大勢の意見をひとつにまとめ、“見える化”する作業は本当に難しい。と同時に、プロの意見や経験を聞きながらモノづくりができたことは貴重な体験であったと、多くの人が実感した様子。ワークショップは今後もミモレの企画として発展させていきたいですね。

 

 

受講者の方から届いた感想PICK UP!
「今回の講義をきかっけにインスタグラムのアカウントを開設したので、これからは見るだけでなく発信することへも挑戦していきたい」

「最初は、インスタグラムを通しネット社会だけの話を聞いている印象でしたが、最後は人と人との繋がりが大切なのだと感じました」

「SNSを使って1人の無名な人があっという間にたくさんの支持を集められる有名人になれることを目の当たりにしました」

「若い人にはついていけない、と遠ざけているとつまらないことになっていくと実感。SNS全般に高く積み上げていたブロックがはずれて可能性が広がった」


取材・文/長谷川真弓

 


次回の講義は、イメージディレクターの髙橋みどりさんによる「キャリアアップのためのプレゼンテーション術」について紹介します。オフィスワークで着ているコーデをさらに良くするためのコーデのハウツーをレポートします。