2017.12.5

冬は頑張りすぎないで・12月の養生

よく晴れた朝は思い切って窓を全開にし、こもりがちな空気を入れ替えましょう。一方、あまり気分が爽快にならない雨の日も、乾燥した部屋に程良い自然の湿度を取り込む機会。加湿器を止め、しばし雨の音に耳を傾けて。

この時期こそ、ゆったりとした気分が大事
 

暑すぎた夏が終わったと思ったら、秋をスルーしてすぐ冬が来た感のある今年。

気が付けばあとひと月で今年も終わりです。この連載も終盤に近づき、四季の養生をお伝えするのもこれが最後の回となりました。

冬の養生、まず、冬至を迎えるこの時期の暮らし方のコツは、頑張りすぎないこと。

古来より冬は骨休め、骨作りの時期、と言われています。ここで十分な休養を取っておかないと、次の春以降を健やかに過ごすことができません。

特に冬に大切なのは睡眠です。夜は早めに床に就き、朝は日が昇ってから起きましょう。たっぷり眠ることが冬を乗り切るコツなのです。

寒さで姿勢も悪くなり、鬱々とした気分になりがちですが、あまりいろいろなことにこだわらず、まあ大丈夫だろうと考えて、水のようにサラサラとした流れをイメージして暮らしましょう。

溜め込まず、流すイメージを持つと、身体も心もそのように動きはじめます。
 

ビタミンがたっぷりとれるカボチャと、香りのいい柚子。冬至は黄色で生命力を取り込んで。

黒いものを食べる
 

今年の冬至は12月22日です。

1年でもっとも日が短い日。そして、陰極まって陽に転ず、の言葉通り、寒くてあっという間に日が暮れてしまう1日の中に、来春へと向かう陽の気が、小さな若芽を芽吹きます。

そんな日を寿いで、柚子湯に入り、カボチャをいただき、邪気を払って運気を高めます。

はからずもどちらも黄色。西洋でも黄色は生命力の色とされていますから、人間の考えることには地域性を超えた共通項があるのですね。

柚子にはビタミンCのみならずフラボノイドも豊富なため、保湿効果が高いのです。

柚子湯に入ればひと冬、風邪をひかない、と言われていました。

この時期、陰陽五行では、黒い食べ物も薦めています。

黒豆、小豆、ゴマと自然塩を合わせた胡麻塩、熟成味噌、そしてよく煮た根菜などを食卓に取り入れましょう。
 

好きな実や枝を窓辺に置くだけでも年用意の気分が盛り上がります。疲れもたまってくる頃ですので、お正月の準備は頑張りすぎずに。

温めと深い呼吸
 

冬に注意しなくてはならない内臓は腎。腎臓から膀胱、子宮や卵巣など、身体の下方に集まっている臓器です。

陰陽五行で、これらの臓器のキーワードは水。体内の水の流れが滞らず、冷えないように心掛けることが大切です。

湯たんぽやウールの靴下などで温めるのはもちろんですが、忘れがちなのが呼吸です。

酸素不足は万病のもと、特にわたしたちの年齢から起こり得る内臓下垂は、内臓を支える筋力が弱ることが原因のひとつとされています。この筋力を支えるのも酸素、つまり呼吸です。

冷えはもちろん、腰痛やさまざまな不調の原因となる内臓下垂にならないように、基本の呼吸を深くしたいもの。

深呼吸とともに、腹圧を高める腹式呼吸も気が付いた時に行いましょう。

同じ姿勢を40分以上しない、肩を回し肩甲骨を寄せる、ふくらはぎのポンプを活性化させるために足先の曲げ伸ばしをするなど、特別な時間枠を取らずに思いついた場所でする「ながらストレッチ」も効果的です。

運動は加算式でいい、という話を聞いてから、わたしはスクワットを5回ずつ、気が付いた時にするようにしています。するといつの間にか1日30~40回くらいはできてしまいます。

こまごまと動くことで血流もよくなりそうです。

慌ただしい季節ですが、晴れた日は空を見上げて、ゆったりと深呼吸してみましょう。そして今年1年の「佳きこと」を振り返ってみたいものです。