2017.12.13

アレッサンドラ・アンブロジオ卒業に続き、アドリアナ・リマも!?
アラフォー世代のヴィクシーモデル引退ニュースをみて思うこと。

11月に上海で行なわれたヴィクトリアズ・シークレット(通称ヴィクシー)のファッションショーを最後に、17年間務めたヴィクシーエンジェル(ヴィクシー専属モデルのこと)を卒業することを発表したアレッサンドラ・アンブロジオ。

アレッサンドラと同い年の36歳で、同じママ・ヴィクシーエンジェルでもあるアドリアナ・リマは「40歳まで現役でがんばるわ」と決意表明していたけれど、今週に入ってからインスタグラムのアカウントに、「今後意味もなく服を脱ぐ仕事はしないわ」と投稿。さらには、ヴィクシーの公式アカウントとヴィクシーで社長の次に権力を握るとされるシニア・クリエイティブ・エグゼクティブのエド・ラゼックやエンジェル仲間数名のアカウントをアンフォローしたことがわかり、コレは彼女の実質的なヴィクシーエンジェル引退宣言ではないかと報じられています。

上海でのヴィクシー・ファッションショーに登場したときのアドリアナ。このときは「40歳までエンジェルよ!」とノリノリだったのに、一体何があったのか。どんなセクシー動画のオファーだったのかも気になるところです……。余談ですが、ママさんヴィクシーモデルが復帰すると毎回騒がれるけれど、よく見るとこんな風にウエスト部分は上手に隠れるデザインのランジェリーを身につけていたりして、お腹はそんなに見せていないことも多いということに最近気付きました。


ブラジル出身のアドリアナは18歳で初出場してから今まで、18回もヴィクシーのファッションショーに登場した大ベテラン・エンジェル。2012年に第二子を出産した際には18キロ増えた体重を産後7週間で戻してランウェイに復帰したという伝説もあるし、過去には「ショーの9日前からプロテインシェイクしか飲まない」という過酷なダイエットであの素晴らしいメリハリボディをキープしていた根性の持ち主でもあります。

そんなベテラン・エンジェル、アドリアナに敬意を表し、毎年ショーのランウェイにアドリアナがステージに現れると、客席の業関係者全員がスタンディングオベーションを贈る光景が恒例となっていたとか。

今回のアドリアナの発言は、アドリアナが、SNSなどに投稿されるセクシーな動画出演のオファーを断ったことを明かしたインスタでの投稿の中でのこと。コメントした内容はかなり長文なのですが、ざっくり要約すると、「今までこういう仕事は何度も受けて来たけれど、最近友達から『体型に自信をなくしている』と聞いて、私の中で何かが変化したの。世界中の女性たちは自分のボディに対してコンプレックスを抱えている。私が脱ぐことによって、女性たちがますます、『ランジェリーモデルのように完璧でないといけない』と自らのボディに不安感を感じさせることになっている気がするの。だからもう、無意味に服を脱ぐような仕事を受けたりしないわ」(注:超意訳です)。アドリアナはまた、自分自身も外見に自信がないことを告白していました。

こちらが今回アドリアナがヴィクシーエンジェル引退宣言をしたと騒がれているインスタでの投稿。フォロワーからは「あなたは私のヒーローよ。素晴らしいことのために立ち上がってくれてありがとう」とのコメントも。


たしかに、プラスサイズモデルやシニアモデルが活躍し、モード界でしきりに美のダイバーシティが叫ばれる中、今回のヴィクシーのファッションショーには違和感を感じていました。違和感というより、ひと昔前の価値観を見せられているような感覚でしょうか。

アフリカ系モデルがちりちりの天然パーマのベリーショートで出演したり、アジア人モデルを増やしたりと、以前よりはかなりダイバーシティを意識しているようだけれど、ショーに登場するモデルの基本はやはり、ゴージャスなロングヘアとブロンズ色の日焼け肌にボンキュッボン(古い?)のバービードールのような体型の女性たち。それはそれで、キラキラした別世界を眺めるようで楽しいけれど、そんな美のステレオタイプを作り上げることで、ヴィクシーモデルズと自分とのあまりの容姿の違いに、絶望感を抱く女性が居てもおかしくないですよね。ちなみにこの美のステレオタイプのことをアレッサンドラは「浅はかな価値観」と批判しています。

でも一方で、アドリアナのようにアラフォーで2児のママになっても美しいランジェリーモデルが出場することに、勇気をもらっていた女性たちだって、少なくないはず。アドリアナって出産後完璧なボディに戻ったように言われていたけれど、よく見ると普通にお腹に贅肉がついていて、そんなところも人間らしくていいなと私は思っていたのです。女性の身体ってすごく繊細で常に変化しているものだから、365日パーフェクトに美しいなんて、ありえないですものね。

そんなわけで、今回のアラフォー世代のヴィクシーエンジェルふたりがランジェリーモデルを引退するというニュースは、モード界で進む美のダイバーシティ化にも、一石を投じることになりそうです。(——まあ単に、ヴィクシーのターゲット層が10代から20代中心、ってことなのかもしれないですが……)。