「数が少なくても、厳選した服ばかりなら、誰でもセンス良く着こなせて、おしゃれに見えます」と語るのは、スタイリストの福田麻琴さん。

誰でもセンス良く着こなせて、おしゃれに見える服。ほかの手持ちの服が活かされて、季節や年齢問わず長く着れる服。そんな魔法のような定番服が果たしてあるのでしょうか?

1.メンズライクなアイテムにはフェミニンな色を。シャツを選ぶなら水色!


シャツはスカートにもパンツにも合わせやすく、年齢を問わず、オールシーズン着られるメンズライクなアイテムの代表格。福田さんが水色を選ぶ理由は「ハンサムっぽくも見えつつ、とても女性らしい色だと思うから」。ピンクや黄色などのかわいい色に抵抗がある人でも、きっと水色なら取り入れやすいはず。

逆に女性らしいふわっとしたアイテムは印象が締まって見える黒や紺を選ぶ。単品の素敵さだけでなく、色とイメージをミックスして考えると、着まわしの幅が広がります。
シャツ/GALERIE VIE

右:デニムを合わせればブルーのグラデーションに。カゴバッグとスニーカーを合わせて、思いきりカジュアルに。デニム/LEVI'S®(vintage)  バングル/NORSE WORKS スカーフ/HERMÉS カゴバッグ/12closet 靴/COMME des GARCONS
左:きっちりボタンを留め、小物まで黒でまとめたら、ちょっとした食事会にも対応できます。スカート/12closet サングラス/BLANC ネックレス/MIKIMOTO バッグ/HERMÉS 靴/J&M DAVIDSON 

 

2.上質なニットアンサンブルこそ、実はコスパが良い


福田さんにとって「着るだけで、きちんと感が増すアイテム」なのがニットのアンサンブル。インナーだけでTシャツ代わりにもなりますし、カーディガンだけで羽織ものとしても使えます。「シーズンを長く着るなら、コットン素材で、ベーシックカラーのものが合わせやすくておすすめですが、シルクやウール混の素材も、きちんと感をアップさせてくれるので、持っておくと便利です」。

ボタンを全部留めて、カーディガン1枚でトップスとして使うこともできます。
ニットアンサンブル/MUSE de Deuxieme Classe

動きやすいカジュアルコーディネートにも、シックで大人っぽい雰囲気にもしてくれます 
右:Tシャツ/three dots パンツ/HYKE ジャケット/LEVI'S®(vintage) バッグ/MAKIÉ サンダル/BIRKENSTOCK
左:スカート/steven alan カゴバッグ/福田さんのハンドメイド スカーフ/Cartier vintage 靴/Maison Margiela

 

3.「股上深め、生地かため、色濃いめ」のインディゴのデニムパンツなら、きれいめスタイルも叶う。


最近はトレンド志向になっているデニム。水色みたいな明るい色味や、切りっぱなしの裾、ワイドシルエットといったデニムも良いですが、その中でも福田さんが履き続けている定番は「ハイウエスト(股上が深い)で、テーパード(裾に向かって細くなる)していて、インディゴ(藍色)の濃い色味のしっかりデニム」なんだそう。ハイウエストならうっかり下着が見える心配もなく、インディゴの厚い生地は肉感を拾うこともないです。テーパードがかかっていれば脚のラインをまっすぐ美しく見せてくれます。

オールシーズン、福田さんのクロ―ゼットの一番前にあるというSynchronicityのデニム。
デニムパンツ/Synchronicity RED CARD

きれいめなネイビーパンツのかわりにも、シーズン問わずにはけるのもデニムの魅力。
右:ニット/GALERIE VIE キャスケット/KIJIMA TAKAYUKI ネックレス/MIKIMOTO カゴバッグ/DRAGON 靴/Acne Studios 

 

<書籍情報>
『38歳から着たい服 本当に似合うものだけ少量持つ』

福田麻琴 著 すばる舎 刊 ¥1400(税別)

「38歳ぐらいが、ちょうどいろいろな変化が気になり始める時期で、おしゃれのターニングポイント」だということに気づいたスタイリストの福田麻琴さん。大人の女性にむけて、お尻や二の腕の気になるお肉は隠しても、年齢は隠さずに年相応のファッションを楽しんでほしい!という思いを込めた一冊です。今回紹介した定番アイテムのほか、服選びや体系カバーのヒントなどを具体的に指南。自分に「似合う」服がすぐに見つかること間違いナシです。

(この記事は2018年1月30日時点の情報です)
文/柳田啓輔