2018.3.5

映画『恋するシェフの最強レシピ』~金城武の魅力が炸裂!目にも美味しい、ポップでキュートな王道ラブコメディ

 

『恋するシェフの最強レシピ』
監督:デレク・ホイ
出演:金城武、チョウ・ドンユィ、リン・チーリン、スン・イージョウ、トニー・ヤン 他
配給:ハーク 3月10日より新宿武蔵野館ほか全国順次公開
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出会いは最悪、立場は真逆、性格もまったく違うのにいつの間にやら惹かれあって……、という王道なラブコメディ、定期的に見たくなりませんか!? ラストはわかっているジャンルだから、そこにいたるまでの見せ方が作り手の腕の見せどころ。上海を舞台にした『恋するシェフの最強レシピ』は遊び心たっぷりでポップな映像がものすごくキュート、しかもミモレ世代はみんな大好き(!?)金城武が主人公。映画の冒頭、アップになった彼のひげの中に白髪を見つけ、それだけでなんだかキュンとしてしまいました……。

 

金城武が演じるのは名門ホテルを買収しようとしている実業家のジン。仕事にも食事にも完璧を求める彼は、絶対味覚の持ち主でもあります。このホテルの料理をチェックしてみると、満足できるひと皿はなし。でも見習いシェフのションナンが作ったオリジナリティあふれる料理だけは、ジンの心を動かします。顔を合わせることがないままに、ジンの出すお題にどんどん答えていくションナン。でも彼女は自由なトラブルメイカー、ジンのそばには専属の美人シェフもいて……。

 

うんと年下の才能あふれる女の子にドギマギさせられるツンデレ展開は、『ガラスの仮面』の真澄様とマヤのごとし。スタイリッシュなスーツを着こなし、若干変人が入っているジンが秒にこだわってインスタントラーメンを作るシーンでは、金城のハンサムでチャーミングな魅力が炸裂しています。そして若きシェフを演じるチョウ・ドンユイのなんてかわいらしいこと! 笑うと糸みたいになる目、透き通りそうな肌、華奢なのにエネルギーがあふれるスタイル、何よりもくるくる変わる表情から一瞬も目が離せなくなる、愛されヒロインなのです。さすがは“中国13億人の妹”と呼ばれる女優!

 

但馬牛のステーキ、いくつものスパイスを使った巫女のパスタ、18種類のたまご料理など、目にもおいしいシーンがたっぷり。フグの毒がほどよく効いてしまったふたりが雨が降る幻覚を見て、バスの車内で相合傘をさすなんて少女漫画的なシーンも。食事はひとりでするものだと思っていたジンがお騒がせな女の子との出会いを通して、誰かとテーブルを囲むことの楽しさを知り、少しずつ変わっていく。『君さえいれば/金枝玉葉』『ラヴソング』で知られるピーター・チャンがプロデューサーをつとめ、そんな幸せの形を描いた胸弾むラブコメディ。ぜひ映画館でハッピーのおすそわけをもらってください。

 

PROFILE

細谷美香/1972年生まれ。情報誌の編集者を経て、フリーライターに。『Marisol』(集英社)『大人のおしゃれ手帖』(宝島社)をはじめとする女性誌や毎日新聞などを中心に、映画紹介やインタビューを担当しています。
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