ボーダーカットソーとデニムジャケット、ホワイトデニムにオメガの時計を。カジュアルな装いにクラシカルな時計を合わせて、ミックスコーディネートを楽しみます。

精神的にナーバスになると、右手で時計を押さえる癖があります。時計は、私にそんな特別な仕草をもたらした愛おしい存在。つねに傍に寄り添い、ともに人生の“とき”を歩む、よきパートナーと言えるかもしれません。

ゴールドケースにレザーベルトのオメガの時計は、パリ旅行の際にサントノーレで手に入れたもの。旅の記念に身に着けるものが欲しいと考えていたところ、ふらりと入ったヴィンテージショップでひと目惚れしてしまいました。表示の金額にはだいぶ足りなかったのですが、持っていたすべての100ユーロ札をマダムに見せながら「今回の旅でいちばん欲しいと思ったものです!」と熱心に交渉し、ついに譲ってもらった思い出が。まだ30代前半だったので、繊細なつくりは自分には早いかもしれないとも思いましたが、ヴィンテージは出合った時が運命。着けてみると、ドレスアップからカジュアルまで意外とどんな着こなしにもフィットして、すでに充分活躍してくれています。おそらく、この先歳を重ねたら、ますます着ける機会が増えるだろうと想像すると、それもまた楽しみです。

カルティエの「サントス ガルべLM」は、主張し過ぎないシンプルなデザイン。存在感のあるアクセサリーの印象をやわらげ、上品な手元に仕上げてくれます。

6年ほど前には、カルティエの「サントス ガルべLM」を購入。基本的にはシンプルでマニッシュな着こなしが好みなので、それを邪魔することなくデイリーに使える時計を探していました。こちらは、フェイスがコンパクトなのも魅力的。薄くて軽いので、着用のストレスがほとんどありません。思った通り、どんなスタイルとも相性がよく、本当に毎日のように愛用しています。

デニムブランドを多く抱えるPRとして、仕事ではデニムスタイルが中心になります。カジュアルになり過ぎないよう、こだわっているのは小物使い。たとえば、シャツをさらりと着ていても、クラス感のある時計を添えて緊張感をプラスする。そんな大人ならではの着こなしが気に入っています。

白シャツにボーダーカーディガン、ビットローファーを合わせたトラッドカジュアルに「サントス ガルべLM」を。クールなシルバーカラーの光が、清潔感漂うアクセントに。

 

CREDIT:
(オメガのカット)
デニムジャケット/アッパーハイツ
カットソー/ドリスバンノッテン
デニムパンツ/レッドカード
リング/マルタンマルジェラ
ブレスレット/エルメス
靴/ジバンシイ

(カルティエのカット)
カーディガン/アレキサンダーワン
シャツ/ルメール
パンツ/アッパーハイツ
リング/ビジュトリエユーロフラット
ブレスレット/エルメス
靴/グッチ

 

PROFILE 武田泰輔さん

PRディレクター。NYより帰国後、THEORY, KULSON, PLST, True ReligionなどのブランドPRを経て、現在はRED CARD, upper hights, HAUNTをはじめとする株式会社GUEST LISTのブランドPRを統括。

構成・文/村上治子