2018.5.15

ブータンと民族衣装

ブータンってどんな国なんでしょう。国王夫妻が日本を訪れた時はそのイケメンイケジョぶりが話題になりましたね。国民の幸福度の高い国といわれているけどそれって本当かな、唐辛子を多用する料理ってどんなの…知らないことが多いので素朴な疑問が次々湧いてきます。はじめて訪れるブータンの旅です。

左の方のゴはシルクの細い格子模様、右の方のは綿で縦縞。ピンク地がおしゃれ、ハイソックスもグレーを合わせて。
バックスタイルはこんな感じです。


高地ならではの空気の澄んだ田園の景観、チベット密教にまつわる遺跡など、ブータンに旅人の心を掴むものはいくらでもあるのですが、町を歩いていてまず最初に気になるのは、人々の身につけている民族衣装が素敵なことでしょう。ブータン国民は公の場では民族衣装を身につけることを義務づけられていて、男性はゴ、女性はキラを着用しています。女性の着ているキラも可愛いのですが、私が断然気になったのは男性のゴ。日本の着物の原形であるともいわれていて、我々には目に覚えのあるデザインです。丈が短いので着物とは印象が変わりますが、足さばきはこの方が楽でしょうね、昔の飛脚の服みたいです。面白いのは袖口の白い折り返し。本体はウールや木綿が主流ですが、この部分は木綿かシルクで付け替え可能、ここだけで洗濯出来るようになっています。半襟の発想と同じですね。この折り返しがあることで袖口が二重になり暖かさも保てます。足下はハイソックスに革靴を。標高が高いので冬の寒さは氷点下になる厳しさですが、おしゃれは我慢の精神で、若者は日本のように生足にソックス。それでもやっぱり寒さのきつい真冬はヒートテック素材のタイツを履くのだそう。王妃が東京で買い物に出掛けた時もお買い上げになったそうです。

この方の着ていたゴの織りはとても複雑な柄で面白かった。着物の帯にしたら素敵そう。
こちらはお役人さんたちのゴ姿。カムニの色が違いますね。たくさんつけたバッジには国王のお姿も。


それにしても、大人の男たちのゴへのこだわりはなかなかのもので、普段使いのものは既製品もありますが、上等なものは手織りの生地で自分好みにあつらえます。色や柄も豊かで、無地、チェック、縞と様々。渋いピンク色のゴを大人の男性がおしゃれに着こなしていたのを観たときにはハッとしました。ハイソックスとのコーディネートが肝だそうで、基本的には黒のソックスを履いていますが、色、柄をちょっと工夫したソックスをあわせているのを見かけました。そして私が男性の服装の中で、そのかっこ良さに魅かれて自分用に買い求めてしまったのが「カムニ」というとても長い絹のショール。寺院に入る際など、正装をするときに着用するもので、袈裟の役割なのだそう。絹地は生絹で、色は職業や身分で変わるのですが、一般的には白いものを着用します。生絹なので生成り色というか、アイボリーというか、真っ白ではない肌馴染みのいい白です。手紡ぎ手織りで、幅は70センチほど(位の高い人は幅広を着用します)、3mを超す長さが特徴的で、両端のフリンジも30センチ近くあるのです。はじめのうちはバリっとしているのですが、長く使ったものはふわりとしなやかです。自分で使って育てる感じが好きだなあ。彼らのカムニの着用の方法は写真のように決まった巻き方があるのですが、女性が普段のカジュアルな服装にぐるぐるぐるっと3回位巻くと、(そんな長さの巻物なかなかない!)たっぷりして華やかなんです。そしてなんといっても絹は涼しくて暖かいのが素晴らしい。男性が車を運転中、寒くなるとこのショールをひざ掛け代わりに使っていました。大きな布って本当に便利だぁ。

いろんなゴ、一挙に観て頂きましょう。袈裟代わりのカムニの巻き方もこなれていてかっこいいですね。
大人の男性だからこそこの着こなし! おしゃれだなあ。タイツはドット柄、ライトトレッキングシューズ、赤いニット帽、丸めがね、肩に背負っているのは弓矢の道具。


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次回は、ブータンの「食事編」を5月19日(土)配信予定です、お楽しみに!