米倉涼子さんが、過去に観た映画を紹介するアーカイブ コレクション。
そのときに観た映画から、米倉さんの生き方、価値観が垣間見えます。

Columbia Pictures / Photofest / ゼータイメージ

キャメロン・ディアス主演のコメディ『バッド・ティーチャー』。彼女はやっぱりこういう弾けた役柄を演じたときに一番輝く女優さん! ホットパンツで洗車する姿がこんなにキュートな人、同じくらいの年齢の女優のなかでは彼女くらいじゃないかな?
とはいえ、この映画で彼女が扮するのは“キュート”というよりまさに“バッド”なヒロイン。教師としてのやる気はゼロ、玉の輿を狙うことだけに一直線に進んでいく、まったく迷いがない女性です。

彼女には思わぬ恋のライバルが現れるのですが、その同僚教師がとにかく地味。イイ男をつかまえるためにはかわいいだけじゃダメで、素朴さも必要なのかしら? なんてことも考えてしまいました(笑)。
男からしたら一緒にホッとくつろげる、家庭的な雰囲気がほしいものなんでしょうね。……と私は一瞬思ってしまったのですが、このヒロインは反省なんて言葉とは無縁。
ターゲットを捕獲するために、欲望のままに暴走しまくり、様々な子どもじみた作戦を決行していきます。後ろを振り向かない彼女のぶっとびぶりが、このコメディの最大の見どころ!

そうそう、キャメロンの元恋人、ジャスティン・ティンバーレイクと共演しているのですが、ふたりのベッドシーンが最高に笑えるんです! 日本だと難しいかもしれないけれど、ああいうかわいくて笑えるベッドシーンなら、私も挑戦してみたいなと思ってしまいました。頭を空っぽにしてスカッと笑えるコメディ、チェックしてみて下さい。

『バッド・ティーチャー』
玉の輿を狙う教師のエリザベスが勤める学校に、実家がお金持ちだという代理教師が赴任してくる。エリザベスは彼を落とすための豊胸手術の資金稼ぎと、ライバルを蹴落とすためのさまざまな作戦を実行しはじめる。キャメロン・ディアスが目的のためなら手段を択ばないヒロインを快演!

取材・文/細谷美香
このページは、女性誌「FRaU」(2012年)に掲載された
「エンタメPR会社 オフィス・ヨネクラ」を加筆、修正したものです。