2018.5.30

ファッションの重鎮から学ぶ二冊の本

最近手に取った本は、ファッションにまつわる二冊の本。

一つはファッションデザイナーの先駆者として世界に名を馳せた髙田賢三さんの自伝「夢の回想録」。

髙田賢三自伝 夢の回想録(日本経済出版社)

花街で過ごした幼少期から戦後の時代が大きく変わりゆく中、夢を諦めず日本人として「ファッションデザイナー」という位置を確立した髙田賢三氏。

男性が裁縫を学ぶという発想は皆無だった時代の中、花街の待合いを営むご実家での艶やかな思い出やパリに向かう道中での物語は、「デザイナー」として世界の大海原に出るために必要な経験だったのかもしれません。

当時、民間の飛行機がまだ高嶺の花だった時代、何ヶ月もかけて船でパリへ向かう道中、見知らぬ土地で様々な文化や民族衣装にも魅せられる話しや、パリで自身のショップ「ジャングル・ジャップ」をスタートし一躍注目を浴びる一方で、ニューヨークで日系人団体からの抗議が殺到した話は印象的。今の著者のイメージから想像できないほど、とてもファンキーな話しです(笑)。

戦後の時代を駆け抜け、一心不乱に夢を追い続けた生い立ちは、何不自由なく豊かに満ちた時代を送っている私たちの世代と違いを感じながらも、何が真の豊かさであり自由なのか・・・ファッションの世界という垣根を超えて、誰もが何かを感じることができる一冊です。

Restaurant TOYO Tokyo にて。奥が髙田賢三氏ご本人。居るだけでそこの空気を変えてしまうほどオーラを感じさせる素敵な紳士でした。中山シェフはパリで高田賢三氏の専属シェフとして活躍されていた話しは有名。パリのお店にはファッション業界から著名人まで幅広いファンが。

 

もう一冊の本「服を捨てたらおしゃれがこんなに『カンタン』に!」は、大ブームとなっている“断捨離”という観点と“おしゃれ更年期”に向け、著者独自のメソッドを盛り込んだ教則本です。

服を捨てたらおしゃれがこんなに「カンタン」に!(大和書房)

著者の山際恵美子さんは元マガジンハウス「GINZA」で編集長でご活躍されていました。すでに定年で退職されていますが、正直、彼女の佇まいや服の着こなしは「定年」という言葉は微塵も過らないほどお若い!

とは言っても俗に言う「若作り」ではなく、「らしさ」と「旬な大人のテイスト」をうまく調和させているところに魅力があります。

この本の出版と並行して、セミナーも開催されているとのことですが、毎度満員御礼だそう。この本の帯びに書かれてあったセミナー参加者のメッセージに「知人がこのセミナーに参加した後、別人のように素敵になりました」という感想がすべてを語っています。

ミモレ世代は流行を意識して「何を着なければならない」のではなく、「自分らしく何を選択し、何を外すべきか」という点を、この本では細かくわかりやすく説明されているので、日々クローゼットを前で悩むことも少なくなりそうです。

「今何を着ていいかわからない」「片付け下手」でお悩みの方にオススメの一冊です。