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【中山まりこ×大草直子クロストーク②】大人には白シャツのドレスアップがおすすめ!

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「おしゃれは好きだし、それなりに投資してきたはずなのに、私にはおしゃれのスタイルがない気がして、いつも自信がないんです…」。多くの読者が抱える悩みにこたえて、ミモレでは書籍『自分のスタイルが見つかる おしゃれコーチング』を刊行、シャツとパールとリップが入った特装ボックスも発売し、スタイルとは何かという普遍的な問いについて考えてきました。

前回に続き、5月末に行われた特装ボックス当選者向けのイベントより、マディソンブルーディレクター中山まりこ氏とミモレコンセプトディレクター大草直子のトークショーの模様をお届けします。

今回は白シャツのふたりの着こなしについて。一線で活躍するふたりのスタイリングアイデア、本当に参考になります…!


白シャツのコーディネートは何通りもあります

大草:白シャツには本当に何通りもの着こなしがあると思うのですが、今日はリーバイスのヴィンテージデニムを合わせました。新しい服を着るときには、自分に引き寄せるために古いものと合わせることにしているんです。だからヴィンテージのデニム。そしてジャガー・ルクルトのこちらもヴィンテージの時計。白シャツにデニムというベーシックなアイテムの組み合わせも、ずっと身につけている古いものを重ねていくと、自分らしい着こなしになります。

中山:白シャツはこれまでたくさん作ってきたけど、大きくて長袖のドレスシャツというのは実は初めて。白シャツのコーディネートとして、ぜひ皆さんにご提案したいのは、革パンですね。昔はよく、革パンに白シャツを着て、ヒールをはいて、赤い口紅してたんです(笑)。今、そんな時代のおしゃれに戻りたい気分で。また、その時代を知らない世代の人にも提案したいですね。今回の白シャツにインスパイアされて、秋冬はレザーのアイテムをたくさん作りました。

黒のハイゲージのタートルネックにデニムを合わせて、その上から白シャツをオーバーで着るのも、オススメです。これも70年代に流行りましたが、今またそれが新鮮な気分で着こなせそう。じゃらっとネックレスをして、楽しんでほしいですね。

このシャツのいいところはビッグサイズだけど、作りがドレスシャツなので、カジュアルなデニムをはいてもどこか女性らしいところ。自分らしくフレアスカートでもタイトスカートでもパンツでも、好きなボトムに合わせてほしいです。

大草:タンクトップやTシャツの上には羽織ってもいいですね。冬はフラノのワイドのパンツに合わせるのも素敵です。正直、何にでも合うと思う。

中山:そのうえで、襟を立てたらいいのか寝かせたらいいのか、体を中に入れて自分で試行錯誤してもらうには、すごく良いアイテムだと思います。

大草:鎖骨がくぼんでるから見せたほうがいいんだな、バストが下がってきたから、ここまであけても下げてもいいかなとか。鏡の前でいろいろ合わせてみたり、見え方を工夫してみる過程が、気づきのレイヤードになっていきますよね。

「スタイルに迷ったら『おしゃれコーチング』についているコーチングシートをやってみてほしいんですね。全部書けなくてもいいんです。それが今の答えだから。自分と向き合うことってしんどいし、カロリー使うんですけど、その繰り返しがとても大事だと思うんです」(大草)
 


大人のドレスアップには、実は白シャツがおすすめ


中山:大人のドレスアップには、実は白シャツが本当におすすめなんです。合わせるボトムは、パンツでもスカートでも。デザインはシンプルで、真っ黒の生地のいい黒を選んでほしいですね。シャツでドレスアップってかっこいいですよ。ブラウスはよくありますけどね。より潔い感じのイメージになります。シャツをちゃんと着れる人はハッとするくらい素敵です。

大草:シャツの襟を抜いて、ハイウエストのインベルが太いシルクタフタのマキシのスカートとかに合わせてもよいですね。白の分量少なめ、7:3くらいで着たいです。それに長いパールのネックレスを無造作に手に巻いて、黒のサテンのパンプス、小さいバッグ、以上!とても素敵だと思います。隣にかっこいい人がいれば最高(笑)!

スタイルはディテールにも宿る。テイストがいろいろなシルバー系のジュエリーのレイヤードが、まさに中山まりこさんのスタイルを語っているようでした。
新しいものを着るときは、古いものと合わせ自分に引き寄せる。ヴィンテージの時計とデニムに合わせて、何年もこのシャツを着ているような馴染んだ印象に。


スタイルを探している人へ


中山:スタイルって、その人がどう生きてきて、今どう生きているかということだと思う。私だって、朝、着る服に悩むことありますよ。最近、髪に力がなくなってきたりまた迷ったりしてますし。でも、落ち込んだりしても、試行錯誤しているうちに乗り越えられるようになるんです。それを繰り返せている人がスタイルを持つことができるんだな思います。

大草:まりこさんの繊細さと迷いがあるところも好きなの(笑)。

中山:諦めは人柄に出る。スタイルにも出ちゃう。一生勉強していたい、笑っていたい、悩むときは悩む、悲しいときは悲しむ。それでいいんじゃないかと。

大草:自分のスタイルについて、その答えは変わっていっていいんですよね。私だって、確たる答えはまだ手にしていないですよ。でもそれが楽しいこと。おしゃれのピーク、人生のピークは60歳。できるだけ答えは後でいいと思います。その都度、自分で心地いいものを探す。だから『おしゃれコーチング』には、自分で自分の今のスタイルのヒントを探せるように、ワークシートをつけているんです。いまの自分を認めてあげることが大事だし、焦らなくていいと思いますね。

中山:私は、40歳になって黒が着れなくなった。大好きな色だったのに急に似合わなくなったんですね。それではじめてネイビー、ブラウンを探し始めた。でも、50歳を越したらまた黒に戻ったんですよ。いいんです。スタイルは変わっていっていい。答えはひとつじゃないし、変わっていくものだと思っています。

大草:本にも書いたのですが、“YOUR STYLE is YOU”なんです。サンプルはたくさんあるけど、見つける、取り入れるのも、自分のものにするのも自分。8等身のモデルにはなれないけれど、自分のスタイルを見つけることは誰でもできると思います。

中山:私もがんばります(笑)。

トークショー後には、中山まりこさん・大草編集長によるコーチングアドバイスタイムもありました。参加者の皆さまも、答える中山さんも真剣そのものです!
「私は110歳くらいまで生きるつもりなんですが(笑)、少し前にこんなに素敵でかっこいい、繊細で、ワイルドで、知性のある、スタイルのある人がいるんだと思うと嬉しいんです」(大草) 

<INFORMATION>
皆さんのコーチングシートを見せてください!


ミモレでは皆さんのコーチングシートを見せて頂き、今後の企画の参考にさせて頂きたいと思っております。皆さんがどんなことに悩んでいて、どんな自分になりたいとイメージされているのか、ぜひ教えてください。企画に使用させて頂く場合には、必ず事前にお願いのご連絡をさせて頂きます。どうかご協力のほど、よろしくお願い致します。

【応募締め切り】〜2018年9月28日(金) 11:59まで
(ご応募は、ページ下部の「応募する」ボタンよりご応募ください。)

 

 

<新刊紹介>
『自分のスタイルが見つかる おしゃれコーチング mi‐mollet BOOKS Vol.1』

ミモレ編集部 1500円(税別) 講談社

揺るぎない自分のスタイルがあると、とても生き易く、楽しい。でもそれを見つけるのは難しくて、日々トレンドや体型の変化などに振り回されてしまう…。スタイルのあるおしゃれな人になるには、どうしたらよいのか。ウェブマガジンとして、読者の悩みに寄り添い続けてきたからこそいきついた、ミモレならではのファッションブックを刊行。「紙のミモレが見たい」という読者の熱い声に応えた、待望の書籍第一号です。

【はじめに】白シャツとパール、そして私のスタイル
ミモレの大草直子編集長スタイリングにより、カジュアルからドレスアップまで白シャツのスタイルを見せます。
【第1章】インタビュー スタイルのある人ってどんな人?
・女優・板谷由夏さん
・「マディソンブルー」ディレクター中山まりこさん
・「ボンマジック」故・白井多恵子さん
・「CHICCA」ブランドクリエイター吉川康雄さん
【第2章】スタイルのある女性のリアルコーディネート
・熊倉正子さん
・ミモレ連載スタイリスト 田中雅美、斉藤美恵、福田麻琴、望月律子、室井由美子 スナップ&インタビュー
・おしゃれのヒントは街角にある!「SNAP!SNAP!」総集編
白シャツ、ジャケット、デニム、スニーカー、トレンチコートなど、流行に左右されないアイテム別に、ミモレのスナップの中から、人気のあったコーディネートを紹介します。
【第3章】コーチングシート(32P)
読者自身が書き込むコーチングシート。書き進めながら、最後には自分のスタイルのヒントを見つけられる内容。監修は人気スタイリストでミモレ編集長の大草直子。

撮影/川端里恵(編集部)
 構成・文/川良咲子(編集部)