SUNさんからの質問
Q.
充実した毎日のはずなのに、40歳を迎え、漠然とした“焦り”を感じる……

結婚して10年、子供3人にも恵まれ慌ただしい毎日ですが充実した日々を送っています。独身の頃は、行きたかった留学(遊学?)、趣味の旅行にとフリーを満喫してたくさんの人に出会い、刺激されました。そして現在もやりたい仕事に就き、主人も優しくユーモアのある人なので、これといった不満や不安もなく、むしろ幸せだと思える日々です。

それなのに、昨年40歳を迎えた頃から漠然と焦りを感じるようになっています。老いるのが怖いとか見えない先が怖いとか、そういうものではないのです。言葉ではうまく伝えられないのですが、先日も家事の合間にふと、「1月もあと10日で終わりか… こんな調子で1年、5年、10年とあっという間なんだろうな」と思うと焦るのです。

年を重ねるにつれ時間が過ぎていくのは若いころの時より数倍速く感じる。これはミモレ世代の方なら共感していただけると思うのですが、今の私の悩みはこの焦りから解放されたい、です。かといって日々思い悩んで暗くなったりせず、気の合う友達とランチに行ったり子供の習い事の応援に燃えてみたり、日常は仕事と家事を楽しんでやっています。

ですが、ふと先ほどの考えが頭をよぎるんですね。80歳が寿命だと考えて、あと40年。やりたいこと、行きたい場所がたくさんあるのにできるだろうか……? でも今の調子であっという間に時が過ぎてしまう……。

昔々、何気なくつけていたテレビ番組でステキな老夫婦がピックアップされていました。ご主人に先立たれた奥様ですが、その時のコメントが「ちっとも哀しくない、だって2人でやりたいことはすべてやったから」とおっしゃっていて、その言葉が十数年経った今でも忘れられません。そんな風に年を取ることが私の目標でもあり憧れです。

内容が重くなりましたが、大草さんも私のようにこんな感じで焦ったりすることはありますか? またこの焦りから解放するために何かアドバイスのようなものがございましたら、是非お聞きしてみたいです。

mi-mollet編集長 大草直子の回答
A.
焦る、迷う、戸惑う
、はなんて面白い!!

SUNさん、ご質問ありがとうございます。頂いた悩み、焦りこそが、ミモレの本質です。なんと言うのでしょう、私、とてもわかります(笑)

元気に生かしてもらったとしても、私たちはすでに人生の半分を終えた、と思います。寿命は、もちろん誰にもわからないことですが、はっきりと、人生の後半戦に入ったのです。

無我夢中で過ごし、やることすべてが新しく、傷ついたり失敗しながら、全速力で走り続けた人生の前半戦は終わりました。今度は、ぶっ通しで走り続けない、少し速度を落としてもゴールを決められる戦略を立てなくてはいけません。それは、どんなものか、まだわかりません。だって、やっと後半戦が始まったところですから。

私も今、それを探し続けています。なので、私も確かな答えを出せないのですが、ミモレを通して、その答えを探せたら。後半戦を自分なりの作戦と体力で戦ってから、わかることなのかな、と思います。

でも今、思います。焦る、迷う、惑う。なんて面白いのでしょうか! きっとホルモンのバランスが変わる、という意味でも、もしかしたら中学生の時と同じような気持ちなのかもしれませんね。

人生や社会のことが少しわかったかな、なんて思った30代より、「中坊」のような、この寄る辺ない感じ、思いっきり楽しんでしまいましょう(笑)。

SUNさん、どうぞ、こうした思いの丈、またぶつけてくださいね。