窓に向かってカウンターをしつらえてあるカフェでは、たいていそのカウンターに座ってしまいます。お茶を待っている間、そしてカップを手にしながら、ぼーっと外を見ているのは時と時のはざまのようで、とても豊かだと思います。「窓辺」というのは、美しい言葉ですね。自宅では、残念ながらそうしたカウンターをつくることはできないのですが、パーソナルチェアと小さなサイドテーブルを窓のそばに置いています。窓の外は都会の景色。それでも季節によって移り変わる光や、少しの緑、時には窓を開けて風を感じることもできます。夢と諦めてしまわずに、できる形で取り入れるーー少しのインテリアで、あなたも窓辺の時間をつくってみませんか?

長いしっかりとしたカウンターがあって、外の景色が一面緑であったら・・・そんな場所に一度だけ、行ったことがあります。北海道・美唄にある、野外彫刻公園「アルテピアッツァ美唄」のカフェです。美唄出身の彫刻家、安田侃さんの作品が自然のなかにゆったりと置かれています。緑のなかの彫刻を眺めながら、このカフェのカウンターで過ごした時間は、いつまでも褪せない美しい記憶です。