先日、某ファッション誌の最新号で、一枚のキャメルのコートの写真を見つけ、クレジットを見る前に「マックスマーラ!」と叫びそうになりました。というのも、襟と袖の特徴的なステッチが、私が14年前に買ったコートと同じだったからです。

その後、ずっと大事に保管してあったイタリア製のダブルのコートを取り出し、試着した上で、入っていた極薄い肩パッドを取ることにしました。以前から、リナシェーレというお店をパンツの丈詰めなどで利用していたのですが、デパート内の店舗ということもあり、ハイブランドの洋服の扱いも慣れていて、綺麗に仕上がってきました。相談の結果、肩の部分を削るための縫い直しはしなかったのですが、シルエットも問題無く。「肩が少し落ちた分、袖がやや長く感じるかも知れないけれど、このコートは袖口を一折りしても裏地が見えないように仕立てられていますよ」と、私の知らないことまで教えてもらいました。信頼できるリフォームのお店を持っていると、やはり安心です。

クラッチ、ガウチョ、ポインテッドトゥなど、コート購入当時とはまた違ったアイテムとの取り合わせで、新鮮に着られます。

厚手のコートが要らないアフリカに3年間勤務した後、2001年に赴任先のスイスのジュネーブで初めての冬を迎えた私は、あまりの寒さに、マックスマーラのお店に駆け込んだのでした。カシミア混のウール素材で、膝下まである暖かいコートは即決。

2005年に帰国して以降はヨーロッパほど寒くない関東に住み、ショート丈やタイトなコートが主流になったこともあり、出番が無かったのですが…時を経て、今なお着るだけでエレガントな気分にさせてくれる、上質なマックスマーラ。ジャケットの上に着ても、袖ぐりや身頃がゆったりしているので、とても動き易いのです。冠婚葬祭、子どもの学校行事などにも、臆すること無く羽織って行ける一着。流行が一巡りし、自分も色々な洋服を見てきた今、ようやくこのシンプルなコートの真価が分かった気がします。

大草編集長も、コート選びやマックスマーラについて書いていましたが…一枚の服を永く着る、という一つの例をご紹介したくて、私もこんなことを綴ってみました。