こんにちは。

先週はアメリカ東海岸で9つの州で大雪のための緊急事態宣言が発令。NYの地下鉄も史上始めてという雪のための運行中止になるなど、様々な影響がありました。結果良い方向に予報がはずれ、積雪は予報の半分以下でインフラの混乱も最小限に抑えられたように思います。

わたしはといえば、アメリカ国内の物流が混乱したり、日本へのカーゴ便がキャンセルになったりしたため、PLANTOLOGY製品のお届けにいつもより時間がかかってしまい、お客さまへの個別連絡に追われたりもしていました。

ちょうどその1年前もこちらは記録的な大雪。とても大変な思いをしましたが、わたしにとって忘れられない記念日となっています。それは我が家に新しい家族=猫を2匹迎え入れた日だからです。

子供の頃から猫一家を長年飼い続けて来た生粋の猫派のわたし。アメリカに来てからしばらくは日本を含めて国内外、毎月のように旅行していたこともあり、なかなか踏み切れませんでしたが、2014年1月から不妊治療を始めようと決意したこともあり、辛い治療の時期を猫にも支えてもらおうと、新しい家族として迎え入れることを前年の終わりに決意。アメリカらしい、とても良い出会いが出来たと思ったので今日は少々長くなりますが、そのことを書いてみたいと思います。

日本で犬や猫を飼おう、と思うとやはりペットショップに行くのが一般的かと思いますが、アメリカやヨーロッパではいわゆるペットショップ、特に子犬や仔猫の展示販売をする店は見たことがなく(少なくともわたしは町中で見た事がありませんし、イギリスやヨーロッパでは禁止と聞いたことがあります)どうしても血統の良い犬が欲しければブリーダーに頼んでおき、産まれたら会いに行くそう。ですがそれよりも、NPO団体が保護している犬や猫をアダプトするのがもっとも一般的です。

わたしが欲しかったのは、何よりも人懐っこく、甘えん坊で元気であることで、例えば種類や、色や毛並み、血統はまったくプライオリティになかったのですぐに地元のNPOを調べてアニマルシェルターへ猫に会いに行きました。

犬や猫がアニマルシェルターにいる理由は様々。転勤や結婚による引越しで連れて行けない場合もあるでしょうし、飼い主がご高齢になったため、世話を続けられないということや、子供や新しく得たパートナーがアレルギーだったというケースも。

猫たちが保護されているのは、こんな全米チェーンのペットグッズショップの店内。一見すると日本のペットショップと変わらないようにも見えますが、NPOが運営していて、販売はしておらず、ここで猫たちが新しい家族との出会いを待っています。中には小学生くらいの子もお母さんと一緒に接客をする姿もありました。放課後の素晴らしい社会貢献の経験ですよね。

ペットグッズショップの店内にこのようなケージがあり、猫大好きなボランティアたちにケアされながら新しい家族を待っています。 猫たちは大抵トイレトレーニングと去勢、ワクチン注射が済んでいて、すぐに飼い始められるようになっており、1匹$95で引き取ることが出来ます。

ここで自由に猫を見せてもらったり、軽く遊んだり好きに過ごさせてもらい、この子が欲しいと申し入れをすると、審査に入ります。

審査は

・家族構成 -現在ペットがいるかどうか 過去ペットを飼ったことがあるか ・その場合は種類や頭数。今彼らが居ない場合はその理由も。・どの動物病院に通っていたか(きちんと健康管理をしていたかをチェックするため)友人2名の連絡先(これも、きちんと責任を持ってペットを飼える人かどうかを確認するために形式だけでなくちゃんと電話でインタビューが行われます)日中ペットたちをケアする人がいるかどうか 等々をNPOが確認し、約10日間の審査期間を経てアダプション出来るかどうかが決定します。恐らく犬の場合はより詳しく生活環境を問われ、場合によっては自宅訪問も加わると言います。

「お金を払えば誰にでも販売する」、という日本のペット販売の状況とはちょっと違いますよね。

そしてわたしたちが無事に審査に通ったと連絡を受け、猫たちを迎えに行ったのが昨年の1/26。いつものように朝のヨガクラスを終えた後にお迎えに行ったのですが、朝気持ちがうわずってしまい、天気予報などまるで見ていなかったため、ヨガが終わってしばらく経つころには、大雪に。いつもなら30分過ぎで帰れる距離だったのに、事故や大渋滞のため3時間半もかけての帰宅となりました!アメリカに来てから初めての除雪されていない雪道の運転。しかも後部座席には猫が2匹がいて体調やトイレも心配。

次々にスリップしたり、雪にはまって動けなくなる車を横目に風が吹き荒む橋の途中で完全に車が止まった時には本当に不安になりました ———

こんな橋の上で1時間ほど動けず。せめてガソリンが満タンで良かったですが怖かったです。

が、お陰さまで無事に帰宅し、直後の2人の写真がこちら。生後半年程度のマーフィーとランカスターという元気いっぱいの男の子です。

長旅の後、家の中を好奇心いっぱいに動き回る ーーーロシアンブルーぽさがあるのがマーフィー。
ご飯を食べたら2人で仲良くぐっすり

と、写真を選んだりしているとすっかり親バカぶりが露呈してしまうので、この辺りで止めますが、1年前のこの出会いで感心したのは犬や猫を飼うにあたっての社会の連携や常識でした。

興味があったので、2人を引き取りに行った際に詳しく担当のボランティアの女性に質問したのですが、まずこのケージの設置に関してNPOからペットグッズのお店への「家賃」や場所の「使用料」の支払い義務はなく、無償で場所が提供されていること。運営は全てボランティアが行っているそうで、さらに彼らをサポートする仕組みとして、このペットグッズチェーンが各ペットフードやグッズのメーカーと共同で「クーポンブック」を作っていて、わたしのようにペットをアダプトする場合はそれを1冊プレゼントしてもらえます。そこには、各メーカーのペットフード、トイレ用の砂、おもちゃ、ブラシなどのグルーミングキット といった猫を飼い始めるのに必要ないろいろな製品のディスカウント、もしくは無料クーポンがついていて、わたしのようにゼロからグッズを揃える人にはとても親切。わたしも当日必要なもの一式をこのクーポンブックを使って買いそろえました。

こうすることで、新しい家族に出会える猫たち、犬たちが幸せになれるのはもちろんのこと、場所を提供しているペットグッズショップも新客が獲得でき、商品が売れる、そしてペットフードやグッズのメーカーもクーポンを通じて新客が獲得出来、何より新しい家族を迎えられる飼い主のわたしたちがうんと幸せになれるという「四方良し」の仕組みが出来上がっていたのでした。

長引く少子化で15才以下の子供の数よりも、犬や猫の飼育数の方が上回るようになったという「ペット大国」の日本ですが、法の整備や社会の意識に関してはまだまだ未熟といわれます。

最近では子犬の不法投棄や違法な繁殖を繰り返すブリーダー、モラルの低いペット販売が問題として報道されていて、誰もが心を痛めていると思いますが、法の整備を待つよりも、飼う側の意識を変えていくことから始められるのかもしれません。

長く付き合う大切な家族ですから、飼いたい犬・猫の種類や血統にこだわること自体は悪いことだと思いませんが、夜遅くまで人通りの多い中、もしくは不衛生な環境や、煌々と電気に照らされたケージで一日中展示される仔犬、仔猫を見て、単純に「かわいい、買いたい」と思える人よりも、「こんなお店では買いたくない」と感じられる人が増えることで、少しでも業者さんの意識も変わってくると思いたいものです。

ちなみに、飼い始めてかなりしばらくしてから気付いたのですが、我が家のひょうきん猫のランカスターはどうやら全く耳が聞こえていない様子。きっとNPOの方々も気付いていないと思いますが、もしこうした子が日本のブリーダーに扱われていたら、売れない、という理由で処分されてしまうかもしれないと思うと、身の毛もよだつ思いがします。だってわたしは人が大好きで、甘えん坊で、元気いっぱいのこの子と出会えて一緒に人生を過ごしていけること、心から幸せで、この子を心から愛していますから。

どこにいてもくっついてくるランカスター。この日はPCの上に陣取ってました。我が社の課長さんです。

長くなりましたが、日本でもこんな出会いやシステムが増え、幸せな家庭やペットが増えることを願って。

雅子
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