月も朧に白魚の 篝も霞む春の夜に…「おん厄払いましょう厄落とし」ほんに今夜は節分か こいつは春から縁起がいいわえ

これは小唄の一節です。歌舞伎がお好きなかたならすぐお分かりになる、「三人吉三巴白浪」の名場面、旅役者の女形で盗人のお嬢吉三が行きがかりの夜鷹のおとせから百両を奪い、大川へ蹴り落とすというシーンです。立春の前日が節分です。江戸時代には厄払いと呼ばれる人がいて、独特の装束で家々の門に立ち「おん厄払いましょう、厄落とし…」と唱えお豆やお金をもらったのだそうです。その声が遠くに聞こえる。こうして百両も簡単に手に入った。厄(おとせ)は川へ落とした。ああ良い春を迎えられるぞ…と冷たく笑うお嬢吉三の美しい顔が目に浮かぶようです。篝火が焚かれた漁船が浮かぶ隅田川端が舞台です。隅田川、昔は白魚も獲れたのですね。

我が家は毎年、日本橋人形町の壽堂さんの「福和内」です。鬼は最初から外に出されています(笑)
包みを開けると…縁起物のお干菓子と紅白の煎大豆♡白木の升に映えて美しいです。

節分の行事、追儺の儀式の名残が豆まきです。我が家では升に入った煎大豆を家の内側から徐々に外に向かってまき、まき終わったら鬼が入ってこないようにピシャリと戸を閉めます。そしてその後に自分の年齢より一つ多く(数え年)お豆をいただきます。

お干菓子が載ったお皿は柊家旅館の大女将にいただきました。柊が描かれており、旅館でも使われているものです。

鬼は柊(棘)と鰯の頭(臭い)が苦手です。ですので、これを家の門口に飾ると鬼が寄らないと言われています。でも現実問題、鰯だとカラスが来ちゃう…と飾らないでいたところ、先日こんなに素敵な柊のお飾りを見つけました!

銀座の野の花司さんで。

柊に魔除けのとうがらしで鬼さん退散!暖かい春はもうすぐそこに。立春大吉です!