仕事の帰り道、電車の乗り換えのホームにある、小さなお花屋さんの店先で足を止めました。まだ12月の初めだというのに、春の花、日本水仙の柔らかな黄色が揺れていたからです。水仙の中でも、淡い色で楚々とした日本水仙は、大好きな花。決して強すぎない良い香りがするのも、好きな理由のひとつです。この花は、すっと伸びた葉も美しい。ほかの花と合わせたりせず、水仙だけをたっぷりと生けるのがいいと思っています。去年の春、九段下を歩いていたら、お堀の土手にこの水仙がたくさん咲いていました。そのときのことを思い出しながら、銀のポットにすっと挿してみました。バラやガーベラのように、1年中、手に入る花もありますが、水仙のように旬の花こそ、部屋に置きたいと思います。