さて、京都で何を食べよう! と考えた時、いつか行ってみたい店を思い出しました。日本料理の店「草喰(そうじき)なかひがし」です。毎朝、ご主人は山に行き、そこで集めた花を飾り、摘んだ山菜を料理し、文字通り“馳せて走って”集めた“ご馳走”でもてなしてくれるそう。渋い!

清々しくてピシッとしてて、素敵な店。ご主人の実家は、摘草料理で有名な京都洛北の料理旅館「美山荘」だそう。

そして、ここは
京都で最も予約が取れない店
でもでも、私が苦手な“いちげんさんお断り”とか、完全紹介制じゃないし、電話で予約できるひらかれたお店っぽい。 

素敵だ! ぜひ行ってみたい!
調べると毎月1日朝8時から、翌月の予約をとっているそう。
さっそく携帯電話と家電話の2台を両手に持ち、12月1日の8時と同時にCALLなかひがしです✆

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話し中……………

携帯電話のリダイヤル回数表示が170回を超えてからは、もう半ば意地のように、というか無意識にリダイヤルボタンをあっちとこっちで押しまくり、たまーーに心を入れ替えて、最初から番号をプッシュしてみたり。

そうこうするうちに10時すぎ頃、やっと電話が通じました。おっとりとやさしい声の女性が対応。これだけ通じなかったら、もはや1月は満席か? と思うのですが、無事に予約は取れました。

昼2コースと夜3コースがあるのですが、今回は昼にします。昼も夜も決められた時間に、一斉にスタート。ほかのお客さんに迷惑にもなるので遅刻厳禁ですわ。

さて、予約当日、のれんをくぐるとすぐにL字型のカウンター。そこにいっせいに着席です。どうやら、ほとんどが常連さんのようで、初心者チームの私たちはちょっと緊張。きょどきょどしちゃいます。朱色のおくどさんには、土鍋がふたつ並んでいます。

かまどと炭火焼きの台は朱塗り。水を打った店内もすぐに暖まります。また、新しい季節になったら行きたいですわ。今度は車じゃなくて、飲みたい。日本酒がすっごく美味しそうだった。

料理写真は全部撮ったわけではないので、記憶も曖昧ですがご主人の言葉遊び炸裂の、料理の説明がいちいち楽しかったな。“草喰(そうじき)”ですが精進料理ではなく、鯉も鮎も猪肉も食べちゃいます。猪肉と白味噌のお椀がおいしかったですね。

美しく盛りつけられた先付けと蓋は猿の絵馬風。
その上に“猿まわし”の小鉢を。つくしが入っていました。季節だわ。

そして昼のメインディッシュも夜と同様、有名なめざしとごはんです。ごはんは、おくどさんの土鍋で炊いたものですが、煮えばなのアルデンテ・炊きたてごはん・おこげの3種を味わえます。日本人で良かったぁぁぁぁと思う瞬間が3回来ました。

鯉は“あらい”でも登場。餅をかいて雪に見立てています。手前にあるウロコと山椒の炊いたのがパリパリしてて美味しかったなぁ。
こちら、メインディッシュでございます。空の角皿をすいすいと泳ぐメザシ。可愛いプレゼンテーションです。特別なメザシらしいのですが、説明を忘れてしまいました。

パリに行きますか? と聞かれたら即「行きます」と答えるべし。パリパリしたおこげは、オリーブオイルと塩をつけていただきます。

ニューヨークに行きますか? と聞かれたら即「行きます」と答えるべし。ごはんを出汁茶漬けでいただきます。

私はなんとごはんでおなかがいっぱいになってしまい、パリは行けたけど、ニューヨークは無理でした。
※パリもニューヨークもおかわり自由。

隣の小柄の女性は、2回パリ、1回ニューヨークも行ってましたよ。慣れているなぁ。賢いなぁ。

あ、みなさま。言葉遊び(ダジャレ)が通じるまで、ご主人は諦めずに何度も繰り返されるのでwできるだけ聞き漏らさず、早めに笑顔でリアクションして差し上げて!素敵なご主人なので

そこはぜひよろしくお願いいたします。

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