Rule1. 曖昧色をこわがらない
【大草直子がいま考える カジュアルの新ルール】
今日から全10回に渡り、久しぶりの撮り下ろしファッションコンテンツがスタートします。テーマはずばり、カジュアル。私も大好き、みんなも大好き。その考え方や、色合わせや、定番のアイテムなど、30代半ばで、やっと手にしたであろう(私はそうでした)セオリー。けれど、一生共にできるものではないことは、ほとんどの人がわかっているのだと思います。シンプルなTシャツに洗いざらしのジーンズ、足元はスニーカー。こんなスタイリングは、30代のその頃は「シンプルで素敵」だったのが、今では「地味で無個性」になっているのです。自分が変わり、気持ちが変わり。この変化を受け止める服が同じであっていいわけがありません。新しい、カジュアルを考えます。その理論や考え方を今、手に入れられたら、きっとこの先のおしゃれがうんと楽になるはずです。
Rule1.「曖昧色をこわがらない」
ベージュやカーキ、グレーやオフホワイト。1つ1つの色の性質が立ちすぎない、かつ、隣と色との境界線がぼんやりしている――こんな曖昧色のスタイリングは、実は大人にしか似合わないおしゃれ。その理由は3つ。
1つ目はゆるやかな甘さを重ねた素肌の質感があるから。水をも弾くようなパンとした肌ではなく、しっとりと湿度を内包した肌は、曖昧色をラグジュアリーに見せてくれます。
そして2つ目は、首筋やデコルテにできる「影」。20代や30代では着こなせなかった色を、ドラマティックに見せてくれるのです。もちろん、こうしたスタイリングのときは、首筋、デコルテを隠さないように。例えばベージュのタートルネックは、もう自分の人生には必要のないもの、と考えたほうが良いくらい(笑)。
そうそう、3つ目は? それは「私たち自身のキャラクター」。たくさんの経験を重ね、強く際立つキャラクターが、一見地味な色を味方につけるのです。色が自分の前に立たない。わかりやすいブランドマークが自分より目立つ――そんな着こなしではなく、あくまでも主役は自分。これが、キーワード。
くすんで見えるのはもちろん避けたいから、髪には「艶」を、そして爪かくちびるには「色」を。地道な色を着こなすために、服ではなく自分に時間と愛情をかける。それも、もしかしたら大人にしかできないことかもしれません。
トップス¥13000、パンツ¥15000/ともにウィムガゼット(ウィムガゼット 青山店) サングラス[型番 EV724-3151-BROWN]¥46000/アイヴァン 7285(アイヴァン) バッグ¥40000/ガド ガド、ブレスレット¥8500/サンデイ プロ パリ(ともにウィムガゼット 青山店) 靴¥26000/マウロ・デ・バーリ(アマン) ※すべて税別価格
コーディネートのポイント>>
難しそうに見えるワントーンスタイリングでも、リブニット×ドライなコットンと質感を変えることでメリハリが生まれます。ここ最近少しづつトレンドに復活しつつあるベルトづかいもすっきり見せるポイントに。服と同じようにバングルもバッグも「曖昧な色」でリンクさせると、きれいにまとまります。
\ Point /
曖昧色のグラデーションを
味方につけるには?
☑ 首筋やデコルテを隠さないようにしよう。
☑ くすんで見えないように、 髪には「艶」を、爪かくちびるには「色」をプラスしよう。
☑ バングルもバッグも「曖昧な色」でリンクさせて。
☑ リブニット×コットンパンツなど、異なる素材でグラデーションを作るとメリハリが。
ニュアンスまとめヘアの作り方
を動画でご紹介します
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いかがでしたか?
次回(7月6日公開予定)は「甘くなり過ぎないオフショルダーの着こなし」についてご紹介します。
モデル/青山恭子 取材・文/昼田祥子 構成/川良咲子(編集部)
撮影協力/バックグラウンズ ファクトリー
※商品のお問い合わせ先はこちら(SHOP LIST)を参照ください。
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