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2016.8.15

漫画は9番目の芸術
夏の東京でルーヴルを愉しむ

世界で最も大きな美術館のひとつ、ルーヴル美術館。
1793年に開館した同館の所蔵品は約550,000作品、そのうち38,000点を展示しており、『モナリザ』『サモトラケのニケ』『ミロのヴィーナス』をはじめとした名作の数々が、世界中の人々を魅了しつづけています。

マルク=アントワーヌ・マチュー/『レヴォリュ美術館の地下-ある専門家の日記より-』 ©Futuropolis / Musée du Louvre éditions 2006

ところで、フランス語圏には日本の「まんが」やアメリカの「コミックス」のように、「バンド・デシネ(BD)」という漫画文化があることを知っていますか? 大衆的な作品のみならず、絵画のような魅力を放つ作品もあり、フランスではBDは“第9の芸術”と称されるほどです(フランスにおける芸術の序列では、諸説ありますが、第1から8まで「建築」「彫刻」「絵画」「音楽」「文学(詩)」「演劇」「映画」「メディア芸術」とされています)。

そこで同館では、2003年に国内外の漫画家たちにルーヴル美術館をテーマに自由に作品を書いてもらう「ルーヴル美術館BDプロジェクト」を立ち上げました。すでに12作品が出版され、日本からは『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ(集英社)で知られる荒木飛呂彦さんをはじめ、谷口ジローさん、松本大洋さんが参加しています。

荒木飛呂彦/『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』 ©LUCKY LAND COMMUNICATIONS / 集英社
松本大洋/『ルーヴルの猫』 ©MATSUMOTO Taiyou / Shogakukan / Futuropolis / Musée du Louvre éditions

そして、プロジェクトはさらなる進化を遂げ、独自の漫画文化を持つ日本で展覧会「ルーヴルNo.9 〜漫画、9番目の芸術〜」の開催が決まり、現在、六本木・森アーツセンターギャラリー(東京)で開催中。今後、大阪、福岡、名古屋へと巡回を予定しています。

本展では、300点以上に及ぶ原画や資料、特別映像を一挙に公開。さらには五十嵐大介さん、坂本眞一さん、寺田克也さん、ヤマザキマリさんといった漫画家たちが本展のために描き下ろした作品も展示されています。

坂本眞一/『王妃アントワネット、モナリザに逢う』 ©坂本眞一 / 集英社

国内外の漫画家が描き出した美術の殿堂「ルーヴル美術館」はまさに、“第9の芸術”! それぞれにお国柄や、独特の表現力、豊かな色彩、繊細な筆致などが感じられ、見応えのある作品に惹きこまれてしまいます。

パリ観光では欠かせないスポットの同館ですが、この夏、東京で“漫画”というフィルターを通して、違った一面を見せる「ルーヴル美術館」を堪能してみては?


ルーヴル美術館特別展「ルーヴル No.9 ~漫画、9番目の芸術~」
会期:9月25日(日)まで 会期中無休
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
開館時間:10:00〜20:00(最終入場19:30)

大阪はグランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル イベントラボで12月1日(木)〜2017年1月29日(日)、福岡は2017年4〜5月、名古屋は2017年夏に開催予定。

PROFILE

吉川明子/出版社、編集プロダクションなどを経てフリーへ。週刊誌、雑誌、Webサイトなどで執筆、編集を行う。旅と食べることと本が好き。人生の3分の2は減量のことを考えてきた。