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10/7 UP!

元宝塚トップスター・壮一帆さん×大草直子編集長 スペシャル対談
「キャリアの転換、そして第二の人生の生き方」〔PR〕

人生80年と考えたとき、ミモレ世代はようやくその折り返し地点に達したところ。まだまだ長いこれからを思い、何か新しいことを始めたい、違う環境に足を踏み入れてみたい、と考えることも増えているのではないでしょうか。
ところが、「じゃあ……」と簡単に踏み出せないのもミモレ世代。これまで培ってきた経験に対するプライドや、それがゼロになってしまうのではないかという不安が壁となって結局動けないまま……、という声が多く聞かれるのです。
そこで、まさにミモレ世代のど真ん中である40歳を目前に、2年前人気絶頂のさなかトップを務めてきた宝塚を退団、人生の再スタートを切られた壮一帆さんに、大草直子編集長がインタビューを敢行。退団が決まったときの心境、新たな一歩を踏み出した今のお気持ちなど、第二の人生にまつわるいろいろを伺いました。20代、30代とは違う、“経験”という財産を持ちながらの環境の変え方とは? 壮さんの言葉には、そんなミモレ世代ならではの、第二の人生の生き方のヒントがいっぱいです。

以前、イベントで大草編集長が壮さんのスタイリングを手がけ、顔を合わせていた二人。そのときは時間がなかったため「一度、壮さんとゆっくりお話をしてみたい」という大草編集長の希望で実現した対談。年齢が近く、前向きで行動的なところも似ている二人は、やっぱり随所で意気投合していました!〈壮さん着用〉ワンピースコート¥36000/日本橋高島屋3階シーズンスタイルラボ 時計¥805000/IWC バングル¥14000(LOVELESS青山)、リング¥32000(阪急百貨店(大阪)1階アクセソワール)/阪急百貨店(大阪)1階アクセソワール*価格はすべて税抜です <大草着用>すべて私物

 

新しいステージに踏み出したとき
「自由だ!」と感じて自分でも驚きました。

大草:壮さんにお会いするのは、1年半前にスタイリングを担当させていただいて以来ですね。退団から2年。今日は壮さんに、ミモレ世代の新たな一歩の踏み出し方をお聞きしたいと思っているんですけど、壮さんが退団を意識されたのはいつ頃だったんですか?

壮:私の場合はトップになった瞬間、やめることを考えました。入団したときからトップになることは最終目標だったんですけど、それを達成したとき「これ以上やったら自分はひからびるな」と感じて。もともと私はファンから宝塚を目指した人間だったので、ファンとして「ひからびた自分を見たくない」と思ったんです。そこからは「これからの3作にかけよう!」と全身全霊をかけて打ち込みました。本当にやり切ったので、悔いなし! もう芸事は続けなくてもいい!! くらいに思っていたんですよ。

大草:さすがサムライみたい(笑)。でも宝塚でのキャリアは19年。学生時代も入れたら21年ですよね。それだけどっぶり浸かっていた世界を離れることへの不安はなかったんですか?

壮:なかったと言ったら嘘になります。宝塚での時間は本当に濃厚だったので、私としてはもう一生分ぐらい生きた気でいたのですが、やめるとき「人生80年としたら、私はまだ折り返し地点なんだ! あと半分も、どうしよう!!」と気づいたほどでしたから。それだけに第二の人生については本当に悩みましたね。

大草:実際、退団された後はどんなお気持ちになったんですか?

壮:かなり焦ってましたよ。何よりも時間に余裕ができたことに……(笑)。これまでの人生、常にトップスピードで走り続ける癖が染みついていたので、「何かやらなきゃ!」と動き回ってしまって、親に「少し休みなさい」と止められたほど。結局慣れるまで、1年近くかかりました。最近ようやく、お昼寝というものができるようになったんです(笑)。宝塚時代はお昼寝をする時間がなかったというより、そもそもお昼寝をするという発想すら出てきませんでしたから。

大草:そんなに焦るほどだったのに、本格的にお仕事を再開されるまで少し時間がありましたよね。これまでのキャリアを生かしてすぐ舞台に出ようとは考えなかったんですか?

壮:私は常に、120%の気持ちがないとステージに立ってはいけないと思っていて。「今の自分にそれだけの思いはあるだろうか?」と問いかけたとき、確信が持てなかったんです。それでとにかく、いろんな人に話を聞きました。OGの方から、まったく違う分野の人生の先輩まで、本当に幅広く。その中である人が「1ミリでもやりたい気持ちがあるならやりなさい」と言ってくださって、「ああ、私は芸事がやりたいんだ!」と気づくことが出来たんです。そんなときディナーショーのお話をいただいて。出演してみたら……、ものすごく「自由だ!」と感じたんです。これには自分で自分にびっくりしましたね。それまではずっと男役でいなきゃいけなかったけど、ダイレクトに壮一帆でいられる。新しい自分ってこんなにワクワクするんだ!と。40歳くらいになると、もうビビッときたりワクワクすることとかないと思いがちですけど、みんなそう決めつけているだけだと思いますよ。

 
 

40歳を前に宝塚を退団、女優に転身した壮一帆さん。最初は不安もあったが、人生の先輩たちに話を聞くことで答えを見つけていったという。

無理に新しい環境に合わせようとしすぎず
その瞬間に感じたことを出していけばいい

大草:たしかに、人は死ぬまでワクワクできるものですよね。私もそうだったんですけど、ミモレ世代って新しい一歩を踏み出すとき、攻めの姿勢でいくか守りの姿勢でいくか、そこに捉われがち。でも本当は、もっと自分の気持ちに素直にフラットに飛び込んだほうがいいのかもしれませんね。

壮:自分を大きく変えるか、今の自分を守るか。そのことにとらわれ過ぎると、軸がなくなっちゃいますからね。私も最初は男役の自分を消そうと、声を低くしちゃいけない、かっこつけちゃいけない、と意識してばかりいたんです。でもあるときファンの方が、「これまでの壮一帆と新しい壮一帆が融合して、この瞬間しか見られない壮一帆が生まれている。マジックアワーだ」と言ってくれたんですよ。そこで「これまでの自分ありきで上乗せしていけばいいんだ!」と目が覚めて。そこからは、その瞬間に感じたことを出していくようになりました。だって消そうとしたって無理なんですよね、私、どうしたって仕草がカッコよくなっちゃうし、肩で風切って歩いちゃうんですから(笑)。

大草:あはは!(笑) これまでとても潔く力強く歩いてこられた印象ですが、そうは言っても、新しい環境に慣れずに落ち込むこともあったんじゃないでしょうか?

壮:はい。こう見えて私は感情の振り幅が広いので、落ち込むこともしょっちゅう。でもね、そんなときはどこか自分を悲劇の主人公に見立てて、とことん落ち込むんです。落ち込むことを楽しむ、という感じかな。宝塚時代、後輩たちにもよく伝えていたんですけど、「失敗したときはとことん落ち込めばいい。その先に得るものがあるから。でも中途半端に落ち込んで器用に立ち直ると、得られるものも薄っぺらくなっちゃうよ」と。だから私、凹んだときはカッコ悪いぐらい人にぶちまけます。で、喋っているうちに自分の中で整理がついて、「よし、こうしよう!」とやる気が沸いてくるんです。

大草:なるほど。壮さんのお話を聞いていると、新しい環境に入ったからといって、これまで培ってきたことがなくなるわけでも、別の人にならなければならないわけでもないんだな、と改めて感じました。今、とてもワクワクしている空気が伝わってくるんですけど、これからの人生にはどんな目標を?

壮:とにかく新しいことをやりたい、という気持ちでいっぱいです。踊りも歌もお芝居も、テレビも映画も出てみたいです。今年はミュージカルと、初めてストレートプレイの舞台にも挑戦しました。「私はコレです」と決めて、可能性を狭めたくないんですよね。

大草:私はスタイリストとして、壮さんにはいろんな服を着てもらいたいです。1年半前にお会いしたときとは雰囲気も全然変わっていて、いろんなイメージが沸いてきましたから。たとえばピタッとしたTシャツにふわっとしたロングスカートで横断歩道に立ったりとか……。何が違うんだろう? 姿勢とか仕草なのかな。今頭の中に、いっぱい着せたい服が浮かんできています! 

壮:そういうふうに言っていただけるのが一番嬉しいです。いろいろチャレンジしたうえで、常に透明であり続けることが目標なので。

大草:絶対何かやりましょ! 今日は本当に楽しかったです。きちんとお話するのは初めてと思えないほど、砕けちゃいました。きっとお茶じゃなくてオールフリーを飲みながらだったからですね(笑)。オールフリーはビールっぽく楽しめるから、会話の場が盛り上がるんです。

壮:ホントに。味はまるでビールみたいでおいしい!アルコールは入ってなくても、気分が上がって、リラックスできて、距離も縮まりますね。こういう打ち合わせとかの場で飲んだのは初めてです(笑)。

大草:そうなんですよ。壮さんのように新しいチャレンジをしていると、新たな出会いも多いかと思います。そんな初めて会う方ともオールフリーで距離を縮められるといいですよね。例えば、舞台の稽古の休憩時間に、現場の皆さんと飲んでみたりとか。どうですか。

壮:いいですね。今度試してみますね。

大草:ミモレ編集部ではお客様がいらしたときや、読者座談会のときにも「お茶にしますか? オールフリーにしますか?」ってよく聞くんです(笑)。最初は「えー!」というリアクションをされても、結構「じゃオールフリーでお願いします」って答える方が多いんですよ(笑)。

壮:そうなんですか!ダンスのレッスン後とかに飲むのもいいかもしれないですね。 運動した直後はアルコールは避けたいけれど、オールフリーならノンアルコールなのに、リフレッシュできそうですもんね(笑)。

大草:リフレッシュと言ったら、私、休日の昼、シャワーの後とかにも飲んじゃうんです(笑)。

壮:それって気持ちよさそう!オールフリーっていろんな場面に合いますね。

大草:今日はお忙しいところ本当にありがとうございました。またぜひご一緒させてくださいね!

 
 

人と会うことが好きなので、朝まで語り合うことも多いという。ノンアルコールビールを飲みながら、という時もあるそうで、オールフリーは「おいしいビールテイストなので気分が上がります!(笑)」とのこと。
 

【プロフィール】
壮 一帆
(そうかずほ)/1975年8月7日生まれ。兵庫県出身。1996年、宝塚歌劇団に入団。花組、雪組で男役として活躍。2012年より雪組のトップスターを務め、2014年に『一夢庵風流記 前田慶次/My Dream TAKARAZUKA』公演をもって退団する。今年に入って本格的に女優活動を開始し、ミュージカルや舞台に出演中。11/11より舞台『扉の向こう側』に出演。また来年3/4より公演の『細雪』(明治座)にも妙子役での出演が決定している。

撮影/大坪尚人 スタイリング/大草直子
取材・文/山本奈緒子 構成/川良咲子(編集部)

 

提供/サントリービール