2016.10.27

逆境を超えていく者へ 4

 

 
長いような短いような、手探りの道のり。ーーー

これまでの通学ルートをかえる。
これはじつはとても勇気のいる決断だった。

うちの子は繊細でマイペースなところがあり、小学校にあがるまで幼稚園や外では絵を描いたり、一人であそぶことが多かった。

家では姉妹ときゃっきゃ遊ぶのに、外ではおとなしくなってしまう。自分からお友達に声をかけたりあまりできないタイプ……。

しかし、この4月小学校に上がってから、クラスで仲のいいお友だちが初めて出来た。たまたま通学経路も同じだった。


家でみせるような、きゃぴきゃぴした表情がみられ、そのお友だちのAちゃんの前では自然体でいられる。羽目をはずすこともできている。これまでとは大違い。本当にありがたいことだった。


電車をかえることは、Aちゃんとこれまで通り帰れなくなるということ。うちの子はこれを気にしていた。これが気持ちの上でマイナスに働くとまずいと親も先生もどこかで感じていた。

けれど、気持ちよく登校して、学校で元気に過ごすことがAちゃんとのためにも一番と、本人に説得していく。学校の最寄り駅までごいっしょなことも変わらない。


本人は次第に納得し始めていた。しかし、これをAちゃんに伝えることは、胸が痛いことだった。きっとAちゃんは驚いて悲しむことが目に見えていたから。


「ちょっとどうしても朝、具合がわるくなっちゃって、電車をかえてみることにしようかと思って……」

Aちゃんにお会いしたとき、私からこう話すと、

「ええっ!!!」

と、やはりとても悲しいお顔になってしまった。


でもまた落ち着いてきたら、戻ってきたいとおもっていると話す。
なんどりと話していったらわかってくれた。

Aちゃんのお母さんにもお話しし、わかってくださった。


また体調が安定して、どの電車に乗ろうとびくともしない身体になりたい。

そしてちょっとしたことでもびくともしない、心からの友達であれば、これまでと変わらず、仲良くいられる。そうした友人が一番いい。そうであってほしい。


小学4年の長女も9月からなんだか朝の体調がすぐれなかった。天候もぐずついていることが多く、それがボディブローのように響くのであろう。大人でもすっきりしない気候だった。

姉妹で同時に通学ルートをかえることにした。

つづく