真っ暗闇で、
人生について考えました(笑)

東京生まれ、東京育ちなもので、なかなか「真っ暗闇」を経験したことがありません。コンビニの明かりが夜中をこうこうと照らし、最寄りの駅から自宅に帰るまでも、少しでも暗いと、どなたか親切な方が陳情し、すぐに街灯がつけられます。闇に慣れていないため、闇に対する好奇心や恐れはもちあわせているのですが、なかなかその暗く深いポケットに入り込むこともできません。

というわけで、家族で(1人注:11歳男子 は、極度の怖がりのため、自室へ戻る)夜の海へ行ってみました。もちろん、ところどころ灯りはあるのですが、砂浜も半分くらいまでくると、真っ暗。残念ながら星空ではありませんが、よおく目を凝らすと、真っ黒ではないんですね。黒に近いダークネイビー。赤みのない(笑)。好みの色。

さらに、波が打ち寄せる音が当然途切れることなく励ましてくれるので、それほどの孤独感も感じませんでした。ただし、しばらく砂の上に座って、「考える」ことはしてみました。人生のこと、家族のこと。友人のこと。仕事のこと。あ、もしかしたら成人式がこの間あったからでしょうか。

びっくりするような派手なメイクで着物を着たのも、24年前。なんということでしょう。そんなに経っているんですね。1人で大きくなったような顔をしていたけれど、たくさんの人に目をかけてもらい、手をかけてもらい。やっと1人で立てるようになったんだなあ、と頂いたものの大きさに、それこそ怯んでしまいました。もし、日本女性の平均年齢87歳(なんて長生きな国でしょうか)まで生きるとしたら(誰も保証はできないけれど(笑))、あと残りは、ちょうど今生きてきた年数と同じくらい。

あっという間で、あっという間。驚いてしまいます。子供の時とは、年月が流れる感覚が違うはずなので、瞬きしているうちに、きっと。

今やるべきこと。そこそこ長く生きてきたから忘れてしまったこと。これからやらなくてはいけないこと。

答えが出ないことを考えた、というだけ、闇に感謝。しばらく暗闇を楽しみ、きっとドキドキが留まらない11歳男子が心配なので、みんなで部屋に帰りました。
さて! バカンスもそろそろ終わり。しっかり休んで、家族孝行もできました。
ありがとうございました!

最後になりましたが、1月1日から、光野桃さんの連載がスタートしています。昨年最後に読んだ本も、桃さんのご本。初めてのウェブ連載だそうです。紙よりも早く、近く、桃さんの文章に触れられることを、読者に1人として、とても嬉しく思っています♥

そして(笑)、まだ終わらない。少し途切れていましたが、新年のご挨拶。満を持して、バタやん登場です!

 

大草 直子

  • ヤシの木の影が好きです。見ていてずっと飽きないほど。
  • 岸壁には、光のせいでしょうか。魚が元気よく跳ねていました。