温かく、ほの甘く、黄色い食べ物ということで、サツマイモのおかゆ、切り干し大根と油揚げの炒め物、いぶりがっことキュウリの糠漬け。胃や膵臓を休めるために5日間でも小食にすると、疲れがかなり取れますよ。

5年しか使っていないソファの脚がぽっきり折れ、その直後に冷蔵庫が音もなく壊れ、なにかを拾おうとしてメガネが鼻から道にずり落ちフレームにひびが入り…といつになく災難が続き、いったい何が起こっているのか、と考えていたとき、ハッとしました。

いまは冬の土用だったのですね。

夏の土用丑の日は有名ですが、冬にも土用があります。秋にも春にもある。土用とは、季節と季節の変わり目の約18日間をそう呼ぶのですが、すっかり忘れていました。

もっと詳しく知りたくて、歳時記をひもといてみると、なんと、冬の土用はとても大切な身体と心の転換期。

1月17日ごろから20日の大寒を経て2月3日の節分までのこの時期、寒さが極まり、次の季節が育まれる時で、わたしたちも必然的にその気の影響を受けるそうです。

土用の「土」の気は、古代中国の世界観「五行」で言うと、生命を養い、育てるという意味があります。去りゆく季節を終わらせ、やがて来る季節に向かうために、いまは静かに身体と心を整える1年の中の準備期間なのですね。

家族の状況などの大きな変化があり、昨年末から何かと落ち着かない日々を過ごしていたわたしに、暮らしを共にする家具や家電たちが、無言のうちに教えてくれたのかもしれません。

養生の本を見ると、この時期は暴飲暴食を控え、季節の食材を使った温かいものを、いつもより少なめに食べるといいと書かれています。

特に自然の甘みのある黄色い食べ物がよく、サツマイモ、たくあん、味噌、干し柿、玄米甘酒などが昔からすすめられてきました。

ふたつの季節が入り混じり、入れ替わるときは気も乱れるーーこれ、実感できます。

使い切った冷蔵庫は、感謝して送り出すことに。ソファは裏側を全面メンテナンスすることにして修理工房に入院。メガネフレームも何とか直してもらい、ホッとひと息。

冬の音読み「トウ」は、「蓄える」という意味を含んでいます。

新しい春に向かってエネルギーを蓄え、心も身体も骨休めをする冬の土用。

忙しい現代人には難しいことだけれど、せめて心に留めて過ごしたいものです。

冬は、持久力を司る腎臓を休める時期でもあります。腎臓のかたちに似ている小豆はビタミンも豊富で利尿作用もあり、常備しておきたいもの。甘酒にも入れると美味しい!