「コスパブランドを使うと安っぽく見えそう……」と、不安に思ったことはありませんか? でも、大丈夫! 重要なのは洗練して見える“配色ルール”を覚えることだったんです。「流行を上手に反映したコスパブランドは、今っぽいコーデになくてはならない存在」と話すスタイリスト小山田早織さんに、3つの「高見え」配色ルールを教えてもらいました。

★高見え配色ルール1
「ワントーンコーデはトーンの幅を広くする」

グレーやベージュのワントーンは、色のトーンの幅が狭いとただの地味な人になりがち。濃淡の色の幅を持たせることで、華やかなワントーンコーデに仕上がりますよ。たとえば、グレーを主役にしたグラデコーデなら、ほんの少し“白”を加えてみると、女性らしさと抜け感が出ます。その一方で、ベースのグレーより濃い、“チャコールグレー”を引き締め役に迎えることで、全体のトーンの幅が広がりメリハリが生まれます。

ユニクロのストールと、羽織りに使用されたGapの杢グレーカーデに混じった白が、軽快な印象に導いてくれます。ユニクロのチャコールグレーのトップスでコーデをスッキリ引き締めて。

★高見え配色ルール2
「ダークトーンのコーデは、ロゴや柄を効かせるとのっぺりしない」

ダークトーンの配色は、かっこよく決まって誰でもおしゃれに見せてくれます。ただし、重苦しいコーデにもなりがちなので要注意。ポイントは、柄やロゴアイテムでリズムをつけること。このスタイリングのような黒×カーキの重い色同士のスタイリングには、ボーダートップスを挟んでみると、のっぺりしません。もし柄アイテムがなければ、ロゴをプラスしてあげても軽やかなコーデが完成します。

ハンサムな印象をキープしつつ抜けを出すなら、モノトーンボーダーで少量の白を加えるのがおすすめ。ロゴTもOKです。カーキもブラウン寄りの色みを選ぶと、ミリタリー感が抑えられて挑戦しやすいです。

★高見え配色ルール3
「シルバーやゴールドをアクセントにすると、コーデに立体感が生まれる」

小物できらりと光るシルバーやゴールドを足すことで、全体に立体感が生まれます。淡色、濃色、どちらのコーデにも共通のルールです。グレーのコーデはシルバーと相性がいいですし、ベージュ系のコーデはゴールドがマッチします。たとえばまったりしがちなベージュコーデも、ネックレスやバングル、バッグの金具を意識して効かせると、奥行きが出て計算しつくされたスタイリングに見えますよ。

スタバのドリンクから連想した、“カプチーノ”配色。ベースのユニクロのスカートに、シナモンパウダーの役割になったブラウン小物が、コーデのスパイスに。ゴールド小物で格上げすれば完成。


コスパブランドをMIXしたコーディネイトも、配色ポイントさえ押さえれば、大人が着てもしっくりくる、洗練された印象になります。小山田さんが「価格に対するデザイン性の高さや質の良さにいつも驚かされる」というコスパブランド。安っぽく見えない配色を覚えて、上手につき合っていきたいですね。

 

新刊紹介>
『身の丈に合った服で美人になる』
小山田早織 著

「流行遅れになった高価な服より、コスパブランドでトレンドを取り入れる方がおしゃれ」との持論を展開する、スタイリスト小山田早織さん。ただし、お金はかけずとも、きれいに着こなすことが絶対条件。近年の“楽ちん・簡単”ブームとは一線を画す、おしゃれのスパルタレッスンです。

 
次回は9月17日に「大人がすぐに飛びついてはいけない4つのプチプラアイテムって?」をご紹介します。

PROFILE 小山田 早織(おやまだ・さおり)

ファッション誌『with』『GISELe』などで活躍する注目のスタイリスト。TV「ヒルナンデス!」では分かりやすい説明とリアルなスタイリングが人気となる。現在、花王「エマール」のCMに本人出演中。この春、ディレクターを務めるブランド「TOKYO STYLIST THE ONE EDITION」を立ち上げた。Instagramのフォロワーは5.8万人。

文/成田玲菜(書籍担当編集)