ものづくりって深い
服への思いが変わってきました


「撮られる」から「つくる」へ。意識の変化は、モデルという枠を超えた多彩な仕事での経験なしに語ることはできない。雑誌でのセルフスタイリングや、ブランドとコラボレートした服や小物の企画といった「つくる」視点でファッションと関わることが増えてきた亜希さん。近頃、とみに発信モードなのだ。

「もともと洋服は好きでしたけれど、たとえば生地の選択に始まって、ボタンひとつの位置であるとか、襟の立ち方、袖の長さ……細かいディテールに至るまで、ともすればミリ単位でこだわるような感覚って、正直、想像したこともなかったんです。ものづくりって、深い。服づくりに参加させていただくうち、洋服に対する意識がすっかり変わってしまいました。となると今度は、既成の服にそれほど興味がなくなってしまって。実は最近、あまり買い物もしていないんです」

 

原点は、自分が毎日でも着たい服
嘘はつきたくない

自分がデザインした服に共感してくれる人たちがいる。反響の大きさもまた、自信となり、前に進む原動力につながっている。

「自分が毎日でも本当に着たい服をつくりたい、というのが私の原点です。手にとって下さる方々に嘘をつきたくないですし、売れればいいというのは違う。初めの頃はそのあたりの加減がわからなかったのですが、3回、4回と経験を重ねるうちに、ますます思いは強く、明確になってきました。だから、打ち合わせひとつにもすごく時間がかかります。でも、よけいに楽しくもなってきました」
過程を愛おしみ、ものづくりの深さに心ふるわせる。生き生きとした表情から、楽しさがひしひしと伝わる。

さらにもうひとつ、最近目覚めた「発信する」楽しみがある。それがブログ。心を入れ替えて(?)せっせと更新。背景には、どんな変化があったのだろう。