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いま大草編集長がスタイルブックを出した理由とは……【新刊記念イベントレポート】

 

こんにちは、編集・川端です。
大草編集長の新刊『大草直子のSTYLING & IDEA』の発売を記念し、4月7日に三省堂書店池袋本店、4月15日はブックファースト阪急西宮ガーデンズ店にてトークイベントを開催しました。大草編集長がこの本に込めた思い、そして担当編集・川良が語る制作秘話とは? この本を出すに至った経緯から、これまでのスタイル本との違いまで……たっぷりとお届けします!
 

前回のスタイリングブックから5年、
おしゃれのトンネルを経験した(大草)

トークショーは本の編集担当でもある川良が司会進行を。担当者ならではの制作裏話を交えて展開しました。

大草:前回のスタイリングブックを出してから5年の間に、おしゃれのトンネルがけっこう長かったんです。それを「おしゃれ更年期」とミモレで私がお伝えしましたが、朝、出かけるまでとにかく時間がかかるんです。職業柄、もちろん服はたくさんあるのに、なかなかこれっていうスタイリングができない毎日が続いていました。それって、女性にとってはストレスで悲しいことだと思うんですね。でも、あるときから腹をくくってこの迷いを楽しもうという風に思ったんです。そうやって試行錯誤しながら、トンネルを抜けるまで数年の時間がかかった。それで5年ぶりになったんです。

川良:私がミモレに入った時(2年半前)は、まだトンネルの中だとおしゃってましたね。

大草:そう。それを抜けたらからこそ、確実におしゃれのスキルが上がってなきゃいけない。おしゃれの結論を自信とプライドをもってきちんとお出しできる本になったと思います。

 

おしゃれに迷ったとき、どこから読んでも
「答え」が出てくる本にしたかった(大草)

 

三省堂書店池袋本店でのトークショー時のリネンのパンツスーツは、シーズンスタイルラボ(新宿高島屋5階 シーズンスタイルラボ)のもの。本誌では、ベージュのジャケットを着用。

川良:大草さんのこれまでの著書との違いや、とくにこだわったポイントは?

大草:今回は雑誌のように、どこから開いてもテーマが完結するつくりにしました。章立てにするのではなくて、開いたところに「問いかけ」と「答え」が出ているようにしたんですね。ストレスなく、おしゃれに悩んだときや、コーディネートに迷ったときに、パッと手に取って開いて、何かヒントを見つけていただけるような本にしました。

川良:写真に関してはどうですか?

大草:(30代で出したスタイルブックに比べて)コーディネートに「黒」の分量が圧倒的に増えたんですね。なので、カメラマンさん(※スタイルブックは1冊目からずっと最上裕美子さんが撮影)にも、今までより少しクールに、カッコいい女性像にとイメージにと伝えました。年齢とともに、着なくなったアイテムや色もあるけれど、黒を着こなせるようになったことで着こなしの幅が広がりました。そのあたりも見てご実感いだけると嬉しいです。

 

大草直子にしかできないスタイル本とは?
「服が似合うこと」「文章が書けること」(川良)

 

トークショーでは、よく質問に寄せられる“抜け感”のある着こなしに関する解説も。

川良:今、書店にはたくさんのスタイリングブックが並んでいますよね。編集担当として、いろんな人のスタイルブックを買って読んだんです。そのうえで、大草直子のスタイルブックなら、どんなものが読みたいだろう、今の大草直子にしかできないスタイリングブックってなんだろうってすごく考えました。身内を褒めるようで恐縮ですが(笑)、やっぱり「こんなに服がカッコよく着れる人はいない」、「原稿を書ける人もいない」って思ったんです。だから、情緒的な文章がありながら、とにかく服を着てる大草さんの写真をたくさん載せたいという想いがありました。

大草:そうそう、川良は厳しいんですよ(笑)。優しそうに見えて、すごく私を追い込むからね。この本は川良じゃなかったらできなかったかもね。

川良:あはは。ミモレに掲載された膨大な写真もありつつ、新たに撮り下ろしたコーディネートは、丸5日間くらいかけて、引っ越しなみの服を持ってきてもらいましたね。今回は、「右脳で楽しめる本」、写真だけでもパラパラと何度見ても楽しい本にしたい、と考えました。

大草:そうだね。婦人が楽しそうにしてる写真が多いよね(笑)。私としても、今、自分が本を出す意味や、手に取ってくださる方への価値をシビアに考えました。とにかくコーデ数をたくさん載せること「1000点掲載」すればいいとかいうことではないのかなと。編集者として、スタイリストとして22歳から23年間お仕事をやってきたキャリアのレイヤードと、今45歳の女性として、楽しく、ときに迷いながら服を選んで着続けてきた軌跡が、きちんと本に出せるといいなと思いました。

 

ファッションに関してはシビアな編集長に
「おしゃれの結論」を言い切ってと依頼(川良)


大草:本を読んでいただくと気づくかもしれませんが、今回、ですます調ではなく、あえて体言止め(である・だ調)で書いているんですね。いつもの私の文章やミモレの中では、どちらかというと、みなさんに寄り添うような、そっと背中を押すような文体を意識しています。でも今回は「おしゃれの結論なので、言い切ってください」と川良から言われて、最初は正直、戸惑いました……。

ブックファースト阪急西宮ガーデンズ店のトークショー。トップスはカルヴェン、パンツはエストネーションで購入。

川良:大草編集長は、いつもニコニコ優しいんですけど、私たちからみると、ファッションに関してはストイックでシビア。ゆるぎないものを持っているので、そこを出してほしいとお願いしたんです。

大草:体言止めの文体に私慣れてないから、自分の人格が揺れているのではと心配になったりして(笑)、何度もメールで原稿のラリーをしたね。それもある意味、新鮮な本になったかなと思っています。

 

自他ともに認める“完全婦人”になった
それがすごく好ましいと思えた本です(大草)

 

「おはよう朝日」(朝日放送テレビ・月~金6:45~8:00放送)の取材も受けました。4月25日放送予定です。

大草:写真の感じもやっぱり今までとはだいぶ違う。自分の脚でちゃんと立っている自信が出てきた。迷ったあとって強くなる。迷ったり、立ち止まったり、泣いたりした後って、成長するタイミングでもありますよね。迷ったあとに掴んだものだから間違いない、というゆるぎない確信がこの本に、私には見えた

川良:「完全婦人」になったっておっしゃっていましたね。

大草:そうそう。おしもおされもせぬ婦人になり、完全にフェーズが変わったとこの本で実感しました。それがまた自分としても好ましいと思えて、そこがいいなと思ってます。

トークの後は、着こなしの実演や質疑応答タイム、そしてサイン本お渡しと記念撮影など、ご来場いただいたみなさんからたくさんのパワーをいただいて、盛況のうち終了いたしました。ご参加、ご予約いただいたみなさんありがとうございました。
 

トークショーのダイジェスト版を動画でお届け!

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次回(5月2日公開予定)は、「大草編集長に聞きたいこと」の一問一答をご紹介します!
 

 

<好評発売中!>
『大草直子のSTYLING & IDEA』10年後も使える「おしゃれの結論」

大草直子 著 講談社 刊 ¥1500(税別)

45歳になった編集長・大草直子が、長いおしゃれのトンネルを抜けて辿り着いた「おしゃれの結論」を指南します。シャツやジャケット、トレンチコートなどが見違える着方テクニックや、季節ごとのワードローブの揃え方、リネン、カシミアなど素材を楽しむおしゃれについて、旅や結婚式、子供の学校行事のコーディネートなど、おしゃれに迷ったときに本を開けば必ず答えが見つかる、ファッションブックの決定版です。

全カットを本人が着用して撮影。すべての「結論」を自筆のエッセイで綴っているほか、mi-molletに掲載したスナップ写真3年分約254点も「デニム」「スカート」「トレンチコート」「ジャケット」「ドレス」「パンツ」「Tシャツ」「バッグ」「ボーダー」「ライダース」「ニット」「ジレ」「コート」「雨の日」「手元」「帽子」「旅行」「家族」などカテゴリー別に収録しています。


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ヘア&メイク/小澤実和 動画撮影・編集/柳本創、森翔太、国分智之(EMET Creation)
 撮影・文・構成/川端里恵(編集部)