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小柄=Sサイズという考えを捨てると、服がきれいに着られる

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Sサイズのファッションのお悩みに、身長154cmのSサイズスタイリスト川上さやかさんが答える短期集中連載。前回の初回は、川上さんがふだんどんな着こなしをされているのか、川上さんご自身のSサイズならではの悩みも交えながら紹介しました。さて、2回目の今回からは、みなさんがお送りくださったSサイズのお悩みにどんどん答えていってもらいます!


読者からのお悩み

Q .身長に合わせてXSサイズやSサイズを買っているのですが、ピタピタに…。これでいいんでしょうか?

 

私が答えます!

スタイリスト川上さやかさん 大手金融会社のOLからスタイリストに転身した異色の経歴の持ち主。シンプル&ベーシックな中にも上品な女らしさが光る、リアルな通勤コーディネートが人気。身長154㎝。
カットソー/アクネ 時計/カルティエ イヤリング/パール インターナショナル (すべて本人私物)


A .むりやり小さいサイズを選ぶと、“欲しくない迫力”が出るので逆効果です!


「私自身身長が154cmとSサイズですが、華奢なタイプではないので、このお悩みはとってもわかります。お尻もしっかりあるし、胸もぺちゃんこなわけじゃない――。同じ小柄でも、全身が華奢で小づくりなタイプとは、体型がまったく違うんですよね。私のようなタイプの場合、自分の体型に合ったサイズを吟味する必要があります。ここで私自身の話をひとつ。去年、私が買った“ユニクロ”のクルーネックTシャツはXSサイズでした。そのときは、XSサイズが入ったからそれを買い、ふつうに着ていたのですが、今夏になってそれを着ていたら…。なんだかピタピタで、実際の体型より太って見えて、“欲しくない迫力”が出ちゃうなと感じるということがありました。なので、今年はSサイズを買い直し、XSサイズは封印しました」

 

トップスの適正なサイズは“肩の位置”で選びます

トップス/ユニクロユー(サイズSを着用)

「トップスの場合、自分にちょうどいいサイズの選び方は、“肩の位置”で判断します。トップスの肩山の位置と、肩のいちばん高い骨の位置が合うのが正解。それより内側に入っていると、上半身の存在感が強くなってしまいます。子供っぽく見えてしまうことも。反対に、それより外側だとサイズが大きすぎるということ。私はこの肩位置の基準で手持ちのワードローブをチェックし、合わないものは断捨離しました」
 

パンツの横ジワはいちばん恥ずかしい!


「身長のわりに、お尻や太ももはしっかりしているので、パンツを選ぶときにいちばん大事にしているのは、余計なシワが入らないかどうか。パンツを試着したとき、足の付け根部分に横ジワが入ってしまうのは、いちばん恥ずかしいこと。ウエストのボタンが留まっても、このシワがあったら、サイズが小さいというサインです。どんなにデザインが気に入っても、シワが出てしまったら購入を諦めるほど大事にしているポイントです」
 

試着するときは、必ず自分の想定より
1サイズ大きいものも一緒に試します!

 

「私が発見したサイズ選びのコツを最後にご紹介しますね。それは、試着のときに2サイズを試着室に持ち込んで着比べること。そして、必ず大きいほうからはくこと。すると、後で小さいサイズを試したときに、大きいサイズをはいたときにはなかったシワに気づけるんです。小さい方のサイズから試して、それが入ると、きれいにはけているかを熟考する前に、入ったことに満足して買ってしまうこともあると思います。自分はXSサイズだ、7号だ、などという数字にこだわることなく、服がきれいに見えるサイズを選んでほしいと思います」
 

・第1回「Sサイズスタイリスト川上さやかさんが「辛口シンプル」な服を選ぶワケ」はこちら>>
・第3回「Sサイズでもワイドパンツがはけるんです!」はこちら>>
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・第5回「ヒールで底上げなんてしなくていい! ワイドパンツもマキシスカートもフラットシューズでいいんです」はこちら>>
・第6回「Sサイズがサイズ直しなく買ってすぐ着られるブランドはここ!」はこちら>>
・第7回「Sサイズの魅力を生かす夏コーディネート」はこちら>>
・第8回「Sサイズ編集部員をスタイリスト川上さやかさんがパーソナルスタイリング」はこちら>>
・第9回「Sサイズスタイリスト川上さやかさんが小柄さんのファッションの悩みに答えます」はこちら>


撮影/目黒智子(人物)、武藤 誠(静物)
スタイリスト/川上さやか ヘア&メイク/桑野泰成
構成/高橋香奈子