天草シリーズのラストは観光編。

今年、天草の崎津集落(天草市河浦町)は潜伏キリシタン関連遺産の一つとして世界遺産に登録されたばかり。
海向こうには長崎の町が臨めるロケーションというのも、ノスタルジーで異国文化の香りがする理由がよく理解できます。
私たちの旅のテーマは「食」と「器」と「文化」。限られた時間ですが、まずは世界遺産となった崎津集落まで車を走らせます。
【崎津天主堂とその集落】

天草市内の町から車を走らせて約1時間。山をかき分けてやっと辿り着いた小さな港町は、とても穏やか。漁場のすぐそばに崎津天主堂はあり、まるでタイムスリップしたかのような空気が漂います。
うみねこの鳴き声だけが町のなかをこだまし、まるで時が止まったような静かな場所。


今年、この教会と集落は潜伏キリシタン関連遺産として認定されたばかりで、この夏は多くの観光客で賑わいましたが、この日は急な雨や、日が沈む頃に駆けつけたので、観光客はほぼ皆無。崎津らしい味わいあるプレシャスな時間を味わうことができました。

【思い出深い大江天主堂】
崎津から車で約30分程度。私にとって天草の一番思い出の場所が、幼い頃家族と訪れた大江天主堂です。小さな町の路地を登り、丘の上に大江天主堂が神々しく佇んでいます。


初めて見たときも美しいと青い空を背景に白亜の教会がとても印象深く残っていましたが、今回もその期待を全く裏切らず、清々しい空気を運んでくれます。今は亡き父との思い出も深いこの場所に訪れられたこと、本当に嬉しかったです。

崎津天主堂は、漁師さんや海の安全を守る神さまとして存在するのであれば、大江天主堂は町を見下ろす丘の上で、日々この町を見守り続ける存在。それぞれの町にキリシタンが根付き、神の存在が身近に感じれる場所です。
【昔の港町の情緒を感じる三角西港】
旅の最後は三角西港へ。こちらは天草市の隣の宇城市にあります。

こちらも世界遺産に認定されている場所です。この港にはいくつもの明治の面影を残す歴史的建造物が今なおいくつも点在する場所。よくこの場所で映画やドラマのロケーションとしても使われているので、何かで見た・・・と思われる方も多いかと思います。




ギリシャ出身の文豪・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)著書の「夏の日の思い出」が舞台となった「浦島屋」という建物は中までしっかり昔の名残が。港をバックに美しい風情を漂わせます。


これで駆け込みの1泊2日の旅も無事終了。美味しいものにも恵まれ、今回行けなかったイルカウォッチングや最南端の牛深まで足を運んだら、透き通るような海をみれたり、天草の魅力は他にも色々。
熊本空港から少し遠いので到底1~2日では全て網羅できないのですが、女子旅でもご夫婦でも、ご家族でも、自分に合ったコンテンツが必ず見つかる場所。ぜひこちらのサイトをご参考に、ぜひ天草へ!
□磯のみやげ

本当はとれたてのお魚がオススメですが、遠方からであれば干物などがオススメ。昔ながらの薪火でゆっくり釜で煮詰めてつくられる「小さな海」のお塩は、知る人ぞしる隠れ名品。鉄釜で煮詰めた煎熬(せんごう)塩はただ塩辛いだけではない、ほのかなにがみやあまみが特徴。
そしてこちらのひじきは地元の漁師さん自ら天日干しされたもので、風味と旨みがしっかりとあり、加工された商品と違いコリコリとした海藻らしい歯ごたえがしっかりあって絶品!アオサの新物がちょうど出ていた頃で、磯の香りがしっかりと感じさせます。鳥蔵さんの焼酎を片手に東京へ戻っても天草の余韻を食で感じているところです。
□1泊2日の旅ファッション

車を3時間以上となれば楽で軽くてシワを気にしないワンピースが重宝。どちらもコットンでさらっとしてい流ので、40度近い気温でも心地よく過ごすことができました。
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