さて、今日でこの企画も最後。今回は、手土産のお菓子をお渡しするシュチュエーションをご紹介します。仕事場でも親戚・友人関係でもよくあるシーンですが、皆さんはどうされていますか?

手土産用のお菓子などを購入すると、紙袋を余分に付けてくださることがありますよね。これは、購入したものを運ぶための紙袋と、差し上げる際に使う別の袋だといわれます。

本来はそのもののみをお渡しする(袋は持ち帰る)ので、紙袋は付ける必要がないのですが、現在はマナーが簡略化していますので、紙袋ごとお渡ししてしまうことも多いと思います。そんなとき私は、紙袋を折ってお菓子の箱の下に添えてお渡しします(最近は美しい紙袋も多いので、失礼ではないかな…とも思います)。

 

また、外出先などでお渡しする場合は、わざわざ袋から出して渡したりするのは逆にご迷惑な時もありますよね。紙袋のままお渡しする時は、紙袋の底と角に手を添えて、相手の方が持ち手を掴みやすいようにお渡しします。

 


こんなちょっとした心遣いが、相手に伝わり、嬉しく思っていただけることにつながれば良いなと思って実践しています。

今日までお話してまいりました”その人らしい心遣い”は、絶対にしなくてはいけないものではありません。でも私は、以前ブログで日本舞踊家の方にインタビューした際に先生方が口々におっしゃっていた、日本独特の美意識「見えないところに気を遣うこと」、それを大切にしていきたいと思っています。
相手に丁寧に接することを心がけることは、気持ちを伝えるだけでなく、自分自身の印象も柔らかくみせることにもつながります。このようなたおやかな所作の積み重ねが、内面からの「おとなの女性」を形作るのではないでしょうか。

美しい日本の女性、それもミモレ世代となれば、自分なりの信条をもって人生を楽しみたいですよね。しきたりやマナーというと難しく考えがちですが、もっと気楽に、自分なりにとらえて表現すれば良いのだと思います。自分がしてもらったら嬉しいことを! そう心がけると、もっと簡単に感じられるかもしれません。

数回にわたり私がご紹介してきたことが、みなさまのそんなきっかけになれば本当に嬉しいです。