西山
1か月あたりの保険料は全部でいくらくらいですか?

 

ミホさん
夫婦で月12万円近く。そのうち8万円が貯蓄型で、4万円が掛け捨てですね。

西山
……となると、貯蓄はほとんどが「保険」で?

 

ミホさん
はい、そうなりますね。夫は相続でもらった株が少しあるようですが、売買はせず、配当をお小遣いにしている程度。夫も私も投資信託などは持っていません。

ただ、東京海上日動あんしん生命「マーケットリンク(変額保険)」に、運用目的で入っています。普通の終身保険は、将来、解約返戻金で受け取れる金額が決まっているのですが、変額保険は運用に応じて、受け取れる金額が変わるんです。

片岡
運用って……どんなことですか?

 

ミホさん
保険の一部が、日本株や外国株などに投資されています。投資先を自分で選べるのがポイントです。保険なので死亡保障は決まっていますが、途中で解約すると元本割れの可能性が高い点には注意。あくまでも、将来使うためのお金。私は今45歳ですが、65歳以降で使えたらいいなと思っています。

 

片岡
私、保険のことがよくわからなくて……。保険で貯めることのメリットって、結局はなんでしょうか。

 

ミホさん
まず「保障」があることですね。これが一番大きい安心感。病気やケガをしたときに、貯蓄からお金が出ていくよりも、保険という別のお財布から出ていくと安心感がありますよね。

西山
病気やケガをすると心が弱ってしまうから、金銭的だけでなく、心理的なカバーにもなりますよね。

 

ミホさん
はい、今は治る病気も多いから、治った後の生活を立て直すためにも、安易に貯蓄は減らせない。あとは、解約返戻金が基本的にわかっているので、お金がいつどれくらい貯まるかがわかって、計画が立てやすいですね。

西山
今は超低金利なので、金利が長期間固定される保険で貯めないほうがいいという考え方もありますが、自動的に貯める仕組みができる点と、中途解約をすると元本割れになる可能性が高いから、「おろさないようにしよう」という心理が働いて貯まりやすいメリットはありますよね。「ついおろしちゃう」という人には向いている、と。

 

ミホさん
我が家は子どもがいないので、将来は親戚などに面倒を見てもらうこともあるかもしれない。そのときに、「この株と投資信託があるから、現金化して使って」なんて言いにくい(笑)。その時に相場がどうなっているかわからないですし……。でも保険だったら、ある程度金額がわかっているので安心です。

西山
保険なら、受け取り人を指定することもできますしね。

 

ミホさん
でも……うちの親は反対に、保険が大嫌いなんです。

西山・片岡
えっ? そうなんですか?