一方で、ある女性Bさんは、貯金がたくさんあっても幸せではなさそうです。

「何千万円も貯まったけれど、少しでも減るのが怖いんです。だから、思いきって使えない。もっと貯めないといけないという強迫観念があります」と言います。

高いものと安いものがあると、迷わず安いものを手にしてしまうし、何かサービスを利用する際には、どうにかして値切れないか交渉したり、割引クーポンがないかを必死になって探したり。「銀行には何千万円もあるんですけど、減らしたくなくて……別に何か使う予定があるわけじゃないけど」と苦笑いをします。

あくまでもこの2人の場合ですが、お金がないAさんの方が幸せそうで、お金がたくさんあるBさんの方が幸せではなさそう。それはなぜでしょうか。


お金と自分との、主従関係は?


この2人を見比べてみると、「自分」と「お金」の主従関係がまったく逆だということに気づきます。

Aさんは自分が「主」で、お金が「従」。

Bさんはお金が「主」で、自分が「従」。

Aさんは、自分が「主」となって、お金をコントロールしていますが、Bさんは、お金が「主」になってしまい、自分がお金に振り回されている状態。お金を貯めても貯めても、幸せはこぼれ落ちていくでしょう。

つまりお金が多い少ないではなく、まず「自分がどうやって生きたいか」という考えがしっかりあるかどうか。そして、自分が「主」で、お金が「従」という関係性で、お金を使ったり、貯めたりしているか。それらに、納得感があるか。

これが、お金と幸せの関係なのではと感じています。

……というのは、あくまでも私の推論です。

さて、お金がたくさんあればあるほど、幸せなのでしょうか。

あなたはどう思いますか?

文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)

 

前回記事「消費税増税まで3ヶ月、買っておいた方がいいもの、買わなくていいもの」はこちら>>

 
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