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【大人がすべき歯のケア】本気で“良い歯医者”を見つけませんか?

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体が悲鳴をあげているのは
口腔内環境に原因が?


「歯の痛みもないので虫歯はない」「毎日歯磨きをしているから歯周病は大丈夫」と安心しきっている人こそ危険、と語る小林先生。それってどういう意味なのでしょうか?

「自己判断で過信してしまうのは良く無いですね。そもそも口腔内の細菌は目に見えるモノではありません。歯は上皮(体表面や体腔などの内面を“覆う”役割のある組織)から突出している組織であり、その境目となる歯茎に細菌が溜まると、体内へ入り込む可能性が高くなるんです。
だから痛みが発生したり、明らかに虫歯や歯茎が腫れたとわかって慌ててクリニックへ駆け込んでくるため、深刻化しているケースが多いんです。

余談ですが、脳神経外科の友人から教えてもらった話で、脳梗塞を起こした患者さんの脳を調べてみたら、脳の血管から歯のプラーク(細菌)が見つかったというんです。口腔内の細菌が血管に入り、それが体中を巡り、病気を引き起こす一因となった可能性があると言うわけです。

もっと身近なことで言えば、口腔内環境が低下していると、糖尿病を始めとした生活習慣病を悪化させてしまうと言われていますし、歯ぎしりや食いしばりが原因で肩こりや偏頭痛、首の神経を痛めている人も少なくありません。
体の不調の原因が口のケアにある、と聞くと、ちょっと驚きですよね。でも、これはまぎれもない事実。口腔内環境は病気との繋がりが深いため、だからこそ歯のケアが大切なのです。


では、一体、どれくらいの頻度でケアをしたらいいの? と聞かれるのですが、理想は半年に1度程度。40代以降になったら最低でも3ヶ月に1度の割合でメインテナンスを受けるのが理想的。
白髪染めは1ヶ月〜1ヶ月半で美容院に行きますよね? それに比べたら長い方です(笑)。

虫歯は? 歯周病は? など、まずは自分の口腔内環境の現状を知ることが大切。しばらく歯医者へ行っていないのであれば、虫歯の検査や歯石を除去する検診から始めましょう。髪と同じく、歯に傷がなく艶やかで健康な歯であることは、未来へ繋がるわけですから大事にして欲しいですね」。


次回は、歯科医が教える、「良い歯医者の見つけ方」について教えていただきます。

ルネス青山デンタルクリニック 小林建先生

1996年3月神奈川歯科大学歯学部卒業。都内歯科医院にて歯周病、インプラント、審美治療、都内矯正歯科医院にて矯正治療について研鑽を積んだ後、2008年渋谷区神宮前「ルネス青山デンタルクリニック」を開業。

取材・文・撮影/長谷川真弓
構成/片岡千晶(編集部)

第2回:「歯科医が教える「良い歯医者の見つけ方」」
第3回:「40代女性の口腔内悩みのケア法・予防法」

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