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【デリケートゾーンのケアの常識】人に言えない、女性器コンプレックスの治療法

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女性器コンプレックスを相談する際に
注意したいことは?


ただ難しいのは、現在のところ、女性器の悩みは、婦人科や産婦人科の先生方のなかでも理解されにくい場合がある点だそう。

「残念ながら、現在の産婦人科では、子宮と卵巣は重視してもその外側である外性器は気にしない先生も多いのが実情。たとえば、膣のゆるみを相談しても『出産や加齢で誰にでも起こることだから仕方がない』『命に関わる病気じゃないから気にしなくていい』と放っておかれたり、ひどい場合は『もうセックスもしない年齢だから、このままでもいいでしょう』と言われてしまったという話もあります。

デリケートゾーンケアについても、いまだに『お湯だけで洗いなさい』とおっしゃる先生もいらっしゃいますし、女医や若い先生だからいいわけでもないのです。『この先生なら任せられる!』という医師を探すには、やはり実際に診察を受けてみるのがいちばん。

その際は、できるだけ“婦人科形成”を掲げている医療機関を選ぶのはもちろん、担当医の態度や発言に対するインスピレーションも大切に。メール相談ができる施設は相談のハードルが下がるのでおすすめですが、返信対応もチェックされるといいでしょう。また、カウンセリングは非常に重要。もともと正解の形がないのが女性器ですから、治療後のイメージをきちんと持てるように導いてくれるかどうかも判断材料にしてください。婦人科形成は医療なので、カウンセリング当日に治療を決めると割引になるといったシステムも要注意。さらに、着目すべきは医師の経歴です。お金で買えることもある海外ライセンスよりも、何科出身かを見てみましょう。“婦人科や産婦人科”と“形成外科や美容外科”の経験を併せ持った先生であれば、安心して任せられる確率が上がるのではないかと思います。」

医師としてのキャリアを産婦人科からスタートさせた喜田先生。分娩や手術に関わるなかで、解決策がわからないまま性器の問題に悩み続ける多くの女性たちを目にし、医療の力でなんとかしたいと一念発起。形成外科、美容整形の現場で研鑽を積み、女性器形成の専門医として独立。以来、5000件以上の症例に携わるなど、日々、女性たちのコンプレックスと向き合っているそう。

 

コンプレックスに繋がったり、心のキズになってしまうこともあるという女性器の悩みですが、治療法があることを知っていれば前向きになれそうです。最近では、VIO脱毛と同じように、将来介護される側になった時のことを見据えて、早々にコンプレックスを解消しておこうとクリニックを訪れる方もいらっしゃるとか。

最後に、ご参考までに喜田先生のクリニックで治療可能な主な症例をまとめておきます。もしも気に病んでいることがあるなら、ひとりで悩むよりも、早速、相談されてみてはいかがでしょうか?

 

女性に多い悩みと治療法


(1)デリケートゾーンの黒ずみ
もともと日本人は色素沈着が起きやすい人種。デリケートゾーンは皮膚が薄いため、締め付けの強い下着の摩擦なども黒ずみの原因に。ただし女性ホルモンが多いほどメラニン色素も増えるため、黒ずみは必ずしも悪いことではありません。自宅でできるケアとしては、締め付けの少ない下着(ユニクロなどから出ているシームレスショーツは最適!)をはいたり、デリケートゾーン専用のホワイトニング美容液やクリームを試してみても。

《治療法》
ケミカルピーリングは、くすみ以外に肌のざらつきやニキビを解消。黒ずみの切除手術は、大陰唇や小陰唇の黒ずみに効果的。


(2)小陰唇肥大
多くの女性が悩みがちな内容は、「形が悪い」「左右の差がある」「サイズが大きい・長い」など。

《治療法》
小陰唇縮小手術。カウンセリング後にデザインをして、形に納得できたら切除を行う。所要時間は片側20分、両側では1時間ほど。術後は約1ヶ月で落ち着きます。


(3)膣のゆるみ
出産経験者や40代以降にとっては、特にコンプレックスになりやすい悩み。主な原因は骨盤底筋群の衰え。他人と比較できない部分なので、ゆるみ具合が気になる方は膣圧計で測定することも可能。

《治療法》
膣縮小手術は半永久的に効果が持続だが、今後、出産しない人向き。他に、膣トレーニング(ペルビックトレーナー)やウルトラヴェラという超音波を使った治療法も。効果の適用範囲や持続時間、費用面などを比較しながら、医師と相談を。


(4)大陰唇のたるみやしぼみ
加齢や急激な体型変化などにより、大陰唇も若い頃のようなハリが失われ、たるんだりしぼんだりするように。まずはカウンセリングを受け、症状を特定してから、最適な治療法を選びます。

《治療法》
たるみを除去したい場合は、大陰唇縮小手術を。所要時間は約1時間、術後は約1ヶ月で落ち着きます。ハリを出したいなら、ウルトラリフトという超音波がおすすめ。効果は約1年弱ほど。ボリュームとハリが欲しい場合は、ヒアルロン酸を注入する方法も。

 

喜田直江(きだなおえ)

平成13年、京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。平成15年、形成外科医として形成外科の基本から縫合の技術まで幅広く習得。平成18年大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得。特に婦人科系の美容手術は日本でも優秀の症例数を誇る。平成23年10月、東京・銀座に「なおえビューティクリニック」を開院。日本形成外科学会会員、日本性科学会会員、ビビーブ認定医、ウルトラヴェラ指導医。著書に『女性器コンプレックス 愛する人と交われない女たちの苦悩』(幻冬舎)がある。

撮影/水野昭子
取材・文/村上治子
構成/片岡千晶(編集部)

前回記事「【デリケートゾーンのケアの常識】40代からは膣ケアがトラブル解消に」はこちら>>


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