義理の親との関係が上手くいかなかったり、子供が学校で𠮟られてばかりだったり……。そんな家族に起こった問題を、すべて自分のせいにしてしまう女性は少なくないもの。3ヵ月先まで予約のとれない心理カウンセラーとして大人気の根本裕幸さんは、「人のことばかりでなく自分も面倒も見てあげましょう」と忠言しています!

 

夏ちゃんさんからの質問

Q. 主人の両親と上手くいかず子供も学校で怒られてばかり。ダメな親なのかと悩んでいます。


主人の両親と同居して今年で21年。義父は80歳、義母が75歳になります。子どもが3人で、長女20歳、長男17歳、次男14歳です。私はパートをしています。主人の両親と仲良くなれず、義母は近くに住む独身の娘の家によく行きます。家にいるときはいつも1階の部屋にこもってテレビを見ており、食事も「食欲がない」と言って食べません。だんだん痴呆が入ってきた感じもあります。私も義母が嫌いなので一緒に食事をしたくないのですが、だんだん痩せてきた義母を見ると、私が食べさせないからかと自分を責める気持ちもありますし、他の人から「嫁がちゃんと食べさせないからだ」とも言われて嫌な気持ちになります。主人の弟家族も近くにいて、しょっちゅう子供も泊まりにくるので、私もストレスが溜まり家でゆっくりする気持ちになれません。14歳の次男は毎日ゲームばかりしているうえ、学校でも先生の言うことを聞けず怒られてばかりで、自分はダメな親なのかと思ってしまいます。私としては精一杯頑張っているのですが、なかなか改善できなくて悩んでいます。主人は優しいですが、相談にはなかなか乗ってくれません。(49歳)


根本裕幸さんの回答

A. 考え方が他人軸になりすぎて、自分の面倒を見ることを忘れていませんか?


まずお伝えしておきたいのですが、身近な人が上手くいっていないことで「自分はダメだ」と思うというのは、それくらい愛情深い人である、ということです。だからあまり自分を責めすぎないでほしいのですが、このように自分を責める傾向がある人というのは、もととも自分に自信がなく、自己肯定が低いタイプの人に多いものです。そのため何かあると自分のせいだと考え、自分が我慢する方向にいってしまう。夏ちゃんさんも、自分はパートで経済的に貢献できていないからと、自分を束縛することに固執している印象を受けました。だから妻として、母として、「我慢、我慢」と、嫌だけれども義母とも同居されているわけですよね。

こういう思考に陥ったとき、一番犯しがちなのは、周りばかり見て自分の面倒を見ることを忘れる、ということ。つまり、“他人軸”の人生になってしまうのです。頑張っても改善できないのは、自分を置き去りにして、人のために我慢し過ぎているから。義母が痩せていくのを見て後ろめたい気持ちになるというのも、典型的な“他人軸”ゆえの自己犠牲的な考えです。つまり、夏ちゃんさんはもう、想像がつかないくらいストレスが溜まっているのだと思います。21年間、本当によく我慢されましたね。このストレスを減らすためにも、これからは自己肯定感を高めていきましょう。

 
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