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原因不明の不調も相談可。美容医療クリニックの新しい形

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美容医療といえばシミやシワなどの「見た目印象」の改善をイメージされる方も多いと思います。ところが美容医療クリニックはもっと幅広いニーズにも対応していることをご存知ですか?
「風邪を引いたり、体の具合が悪かったら病院に行きますよね。同じことが肌にあってもいいと思うんです。美と健康についての疑問や不安、今後の対策などについて気軽に相談できる場になりたいですね」と語るのは2019年9月に開業したRECLINICの院長・斎藤糧三先生。美容医療クリニックってこんなこともできるんだ、と言うユニークな施術を伺いました。

 


40代の体の変化、そのままにして大丈夫?

2019年夏に表参道に開業したRECLINIC(アールイークリニック)の院長・斎藤先生。物腰の柔らかなトークかつどんな質問にも答えてくれる。

「美容クリニックといえば、レーザーや切る、貼るなどの施術を思い浮かべる方が多いでしょ? でも、それだけではないんですよ。僕らのクリニックはむしろそれ以外の治療が多いかな」と語る斎藤先生。腸内フローラの大切さをいち早く唱えた医師のひとりであり、日本で名乗れる唯一の機能性医学認定医でもある。

「年齢を重ねることによっておこる『自然老化』のほか紫外線やストレス、生活習慣の乱れなどが原因で肌ダメージはより深刻になっています。肌バリア機能の低下や免疫力の低下などにより、乾燥、シワ・シミなどのエイジングサインに悩まれている方も多いですよね。驚くのはこんなに悩んでいる人が多いのに、その根本治療がされていないということ。

最近はヘルスケアブーム。40歳前後を境に起こる体の変化にどのように向き合えばいいのかわからない、という女性が増えています。気づくことは良いことなのですが、『その原因は?』『どのような対処をすればいいの?』など不安・疑問もあるでしょう。僕が提案しているのは幹細胞培養上清液療法。成長因子などの細胞活性成分が豊富に含まれており、顔や頭皮に導入、または点滴をおこなうことで全身に細胞の若返りを実現できる、より身近な再生医療です。
人生100年時代、イキイキとした生活を送るためのヒントを与え、的確なアドバイスをするのがこれからの美容医療のあるべき姿。そのために最新の知識と医療技術を提供することも必要なのです」。


健康の目利きが提案するのは「食の大切さ」


「ヘルスケアにまつわる情報は年々増加し、一体、何から始めればいいのかわからないという方もいるでしょう。僕はそんな人たちの健康情報の目利きでありたい。これはクリニックに来院する患者さんに話しているのですが、健康と切っても切り離せないのが『睡眠』ですよね。日本人は本当に睡眠時間が短いのですが、睡眠時間が6時間の女性と7時間の女性とでは、6時間の方が乳がんの発症率が1.6倍も増えるというデータが発表されました。
睡眠負債は自律神経が低下し、さまざまな機能障害をもたらします。ライフスタイルの見直しを具体的に示して治療をおこなう。早い人では1〜2日で変化が見られるんですよ。

同時に、睡眠の大切さと同じくらい食にも関心を持っていただきたいですね。自覚がない方が多いのですが、現代人は『栄養欠乏』の方が多いのです。日本人男性の3人に1人、女性は5人に1人が肥満なんです。糖尿病や高血圧の人は約200万人もいると言われていますし、食物アレルギーやアトピーに悩む人もどんどん増えています。
最近では、美容と食の関係性についても多くのメディアで取り上げられていますが日本人、しかも40代の女性はタンパク質、亜鉛、ビタミンDが特に欠乏しているため、シワ・たるみなどの見た目にも影響を及ぼすのです」。

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