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原因不明の不調も相談可。美容医療クリニックの新しい形

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遅延型アレルギー「食物過敏症」をご存知ですか?

 

「遅延型アレルギーとも言われる『食物過敏症』という言葉をご存知ですか? 食物アレルギーは食べた後、すぐに反応が起こる免疫反応です。お蕎麦や小麦粉を食べたら直後に苦しくなったという例。アナフィラキシー症候群などがそれに当たります。その一方で、摂取してから数時間〜数日にかけて症状が出る免疫反応は正しくは『過敏症』と呼ぶのですが、俗に『遅延型アレルギー』と言われています。これが今、増えているのです。

例えば、食事のたびに便意をもよおす人は体からのSOSだと思ってください。健康な人であれば、1日1回で十分なんですよ。
症状も頭痛、じんましん、手湿疹、下痢、胸焼けなど多岐にわたり、アトピー性皮膚炎や喘息などの要因となっている場合もあるので油断は禁物です。この食物過敏症は生まれ持った先天性アレルギーだけでなく、後天性アレルギーとしても発症するため、体調が優れないという方は検査をおすすめします」。

 

「食物過敏症」検査とは
「食物過敏症」は食物特異的IgG抗体の検査によってどの食物に反応が出やすいかを検査します。

・少量の血液を採取し、約100種類の食物について調べることが可能
・反応の強さは7段階でスコア化され、レベル3以上は対策が必要


「RECLINICでは『栄養療法』という一人ひとりの採血データをもとに、不足している栄養素の分析と食生活改善の提案や指導、さらにサプリメントや内服薬の処方などをおこなう治療法です。
初回検査による、栄養状態・食習慣の評価、腸管バリア機能の評価に基づき、体内環境や栄養状態のアドバイスをさせていただきます。結果内容や希望に応じて、カスタマイズサプリメントの処方もしています。美容面のみならず、慢性病の根本解決を目指しているのが他のクリニックにない特徴と言えるでしょう」。

 
 

治療前と治療6ヶ月後の検査データを比べてみると、卵、乳製品、シーフード、ナッツ・穀物類のIgG抗体の数値が全体的に減少していることがわかります。※分光光度分析によって検出されたIgGのレベルを0〜6の7段階に分けて表示(0は無反応、7は極めて高い)

「実際に子どもの時からアトピー性皮膚炎と診断されていた男性(20代)の例を紹介しましょう。検査では卵と乳製品に強い陽性反応があり、腸管バリア機能が破綻したタイプと考えられていました。6ヶ月間の食改善とサプリメントの処方、保湿剤のアドバイスをしたところ、IgG抗体の数値の改善と、皮膚の炎症やかゆみはほぼなくなったのです」。


遅延型アレルギー検査をしてみたら驚愕の事実!

 

ここで実践。美容ライター仲間からもこの検査をすすめられていたこともあり、著者自ら受けてみたところ、驚くべき結果が! 

名前 長谷川真弓(美容エディター・ライター)
内容  「栄養療法」
価格 50000円(税別)*サプリメントは4000円(税別)〜
かかった時間、検査内容 血液・尿検査で「食物過敏症」「栄養素分析」のデータ分析

Q1 食物過敏症を知ったきっかけ
3〜4年ほど前から食後に咳をしていました。1時間ほどで(咳は)止むのですが、この症状が1年以上も続き、自分の体に何が起こっているか心配になったんです。その時に美容ライター仲間の1人が食物過敏症について教えてくれました。咳や蕁麻疹、慢性的なむくみなど体からのSOSの原因が食物だとしたら対策をするべきですし、知っておいた方がいいと感じました。


Q2 「栄養療法」の検査を受けた理由
食物過敏症の検査がメインでしたが、血液検査により不足している栄養素や身体の状態(自律神経)なども調べられるというので受けることにしました。睡眠不足、疲れやすいなどの生活習慣の見直しのきっかけ、自分の体をもっと知ろうと思うようになりました。

Q3 「栄養療法」の検査結果は?
検査結果は3〜4週間後に出ました。

① 食物過敏症の検査結果
卵、牛乳に強いアレルギー反応が出ました。牛乳だけスコアが振り切って最高値の120。卵と牛乳はしばらく摂るのをやめて様子をみることに。
他には銀杏、エンドウ豆、トウモロコシ、小麦、製パン用イースト(パン)、醸造用イースト(ビール)も上昇数値に。これらは毎日の摂取は控え、今日食べたら2〜3日は食べないといった“ローテーションフード”になりました。
意外な食物では、寒天や緑茶。お茶は健康に良いと言われていますが、私にはそうではなかったのです。

② 栄養素分析
自分では摂取していると思っていても検査結果の数値をみると、ほとんどの栄養素が足りていないという結果に。中でも、タンパク質、ビタミンB6 、亜鉛、ビタミンDが不足していることが判明。足がつったり、まぶたがピクピクと痙攣する原因はマグネシウム不足だそうです。
野菜でビタミン類を、肉・魚・大豆などでタンパク質を摂るためには大量に食べないと難しいため、サプリメントを摂ることに。
水分不足も指摘され、1日に1.5リットルの水を飲むように注意されました。

数値が出ると偏った食生活が浮き彫りにされます。まずは、食の見直しと不足している栄養素をサプリで補充することが先決であり、根本治療を目指したいと思います。


最後に斎藤先生にこれからの美容医療との関わり方について聞いてみると「美容医療クリニックといっても治療内容は多種多様であり、それぞれに特徴があります。『栄養療法』の紹介でもわかるように、切る、貼るだけが美容クリニックではないということ。人生100年時代と言われる中、美のライフデザインをどのように描いていくか、を一度考えてみても良いのはないでしょうか? これから美容医療はもっともっと身近になっていくと思います」。

RECLINIC院長・斎藤糧三先生

1973年生まれ。機能性医学認定医。日本医科大学で産婦人科教室に勤務の後、国内外のクリニックで研修を受け、包括的なアンチエイジング治療を確立。花粉症はビタミンD欠乏が一因であると提唱し、ビタミンDの摂取をすすめている。2019年9月にRECLINICを開業。テレビ、雑誌など数多く出演している。

取材・文・撮影/長谷川真弓
構成/片岡千晶(編集部)

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