40からは自己肯定感の順に美人になる


さとゆみさんが昔、40歳以上のヘアカタログサイトを運営していたときに、40代の素人モデルたちの写真を見ていて気づいたことがあるそう。それは、40を過ぎると、美人だからといって写真に綺麗に写るわけではないという、不思議な現象。

さとゆみ すごく綺麗に写る方と、美人なのに綺麗に写らない方がいる。その差は何だろうって考えたら、40代には「声が大きい人が綺麗」という法則があることに気がついたんです。不思議なことに、声の大きさと自己肯定感が見事に比例していて。自分のことを好きな人ほど声が大きいから、写真で綺麗に写るんですね。逆に、どんなに顔が綺麗でも「私なんかめっそうもないです」という自信のない人は、本当に綺麗に写らない。要するに、40代からは、自分のことをいつも考えて、ちゃんと「自分が」という主語を持って話せる人から順番に、綺麗なんですよ。自己肯定感がそのまま、写真映りに出てしまう。20代のときは「私なんか」と言っている子も、美人は美人。だけど40超えた瞬間に、この下克上が起きるんですよね。「なりたい自分」を考えるというのは、自分を大事にすること。それをきちんとすればしただけ、綺麗になれるのが40代かなと思います。

さかい その40からの綺麗の下克上に、なぜ髪型が重要なのでしょう?

 

さとゆみ 本でも書いたけれど、私が髪の毛が好きなのは、比較しなくていいことなんです。これが体重だと、私は60キロであの子は50キロ、ってなるけど、髪はショートよりロングの方が偉いとかもないし、誰とも比べなくていい。自分にとって似合っているかどうか、だけが基準なんですよね。そして、髪が褒められると、みんな輝き出すんですよね。それは、髪って自分自身だから。もしブランドのバッグや洋服を褒められても、褒められたのはバッグや服。だけど「髪が素敵だね」って褒められたら、それは「あなたが素敵だね」と言われるのと同じだから、ものすごく自己肯定感に直結しやすいんです。だから、髪をもっと武器として使って欲しいし、もっともっと、自分を解放するための道具として使って欲しいなと思います。

 

次回はいよいよ、40代の髪型のお悩みにさとゆみさんが答えてくれるQ&A、「美容師に髪をお任せにしてはいけない理由」です!

 

<書籍紹介>
『女は、髪と、生きていく』

佐藤友美 著 幻冬舎

「髪には「性格」があります。
あなたがどんな自分になりたいかを考えて、それを髪で表現することができたら、人生は変わります。」

日本で唯一無二であるヘアライターの著者が、髪について語り尽くした最新作!

前髪ひとつで人格が変わる
女は分け目から老ける
前上がるか、前下がるか、それが問題だ
女の知性は後頭部に宿る
美容院で「おまかせ」と言ってはいけない
美容師選びはダンナ選びより重要
髪キャラと本キャラを一致させる、など。

撮影/Junko Yokoyama (Lorimer management+)
取材・文/さかいもゆる
構成/川端里恵(編集部)

第1回「「今の髪型、似合ってるのに気に入らない」、そのワケ。」はこちら>>
第2回「ショートの「あえて髪型を選んでる感」と大人の女性がショートにするなら」はこちら>>
第4回:「美容師に髪型をお任せにしてはいけない理由」はこちら>>

第5回:「美容室で何を伝えればいいか」2月5日公開予定