そこで対処法を一つアドバイスさせていただけたらと思います。きっとカランコロンさんは、人一倍言葉に敏感な方なのではないかと思うのです。

男性より女性のほうが言語脳が発達しているという文献もあって、男性は不用意に思ったことを口にするのに対して、女性は言葉を慎重に選んで発言し、かつ言われたことも何年も覚えていて、何回も思い出す傾向があるそうです。きっとお義母さんは、女性ながらも、男性のような大雑把な言語脳の持ち主なのではないかしら。同じ言葉でも、カランコロンさんとお義母さんでは重みが違っているのだと思います。つまり、最初から同じ土俵に立っていないの。まともに取り合っても疲れるだけですよ。だから「忘れてしまいなさい」とは言いませんが、お母さんに関する出来事は自分の中でたたんで引き出しの奥に閉まってしまうこと。それが賢い方法だと思うのです。

そしてもう一つお話したいのは、結婚というものについて。私は、結婚相手を選ぶということは、その人との暮らしの中で何を学ぶか、ということを問われていると思っているのですね。だって違う考えを持った他人と24時間一緒に暮らすのですから。だからカランコロンさんにも、自分がこの結婚で何を学ばされているのか、ということを今一度考えてみてもらいたいのです。

 

仏教に「因果応報」という言葉がありますが、物事は自分が種を蒔いていて、それが生えてきているだけ、とされています。私もその通りだと思っていて、自分の蒔いた種が実っているなあと感じることは多いものです。今の夫を選んで結婚したというのも、自分が蒔いた種。それをどう実らせるかは、カランコロンさん次第ですよ。

 

今のカランコロンさんは、お義母さんを他人として見る意識と、身内として見る意識の間で葛藤しているように思えます。夫には、カランコロンさんにない義母との記憶がある。もしかしたら、血がつながっている子どもたちにも、そういったものがあるかもしれない。でも自分にはない。どうしても他人意識が強くなる中、義母のほうは身内としてどんどんカランコロンさんのテリトリーに踏み込んでくる。そういう不満があるのかもしれません。

でもその奥底には、自分も義母とつながりたいという気持ちもあるのではないでしょうか? だけど金銭的に何もしてくれない。そこから必要以上に、義母の贅沢ぶりへの反感として育ってしまっているのかもしれません。

いずれにしても、お義母さんにものすごく関心を持っていらっしゃると思うのです。だって無関心なら、こんなにもお義母さんの言ったことを逐一覚えているはずはありませんから。そのことを認めたうえで、他人として距離を取るか、受け入れて仲良くする方向性に切り替えるか選択すべき。このままではただただ不満が溜まっていって、種が良くない方向に育っていってしまうだけ。愛と憎のどちらに重きを置くか、それを決めるべき時に来ていると思いますよ。
 

PROFILE
  • 小林照子1935年生まれ。美容研究家。現在のコーセーを経て、1991年に「美・ファイン研究所」を設立。モデルや女優、政治家など何万人ものイメージ作りを手がけるほか、[フロムハンド]メイクアップアカデミー、青山ビューティ学院高等部東京校・京都校の学園長も務めている。最新著書『48歳からの「いい男」の条件~第一印象を決める自分プロデュース術~』、『50歳から始める「きれい!」の習慣』(きずな出版)が好評発売中。2019年4月より新プロジェクト「アマテラス・アカデミア」を指導し、未来の女性リーダーを発掘、育成している。プライベートでは27歳で結婚。娘の小林ひろ美さんは同じく美容家として活躍中。 この人の回答一覧を見る
  • 山本 奈緒子1972年生まれ。6年間の会社員生活を経て、フリーライターに。『FRaU』や『VOCE』といった女性誌の他、週刊誌や新聞、WEBマガジンで、インタビュー、女性の生き方、また様々な流行事象分析など、主に“読み物”と言われる分野の記事を手掛ける。 この人の回答一覧を見る
 取材・文/山本奈緒子

 

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