みなさん、こんにちは!
ハムレットが「人生は選択の連続である」と言っておりましたが、私もこういいましょう、「旅(特にトラブル時)は選択の連続である」と。
……なんて、カッコつけている場合ではありません。本日は、ワタクシ、個人旅行歴最大のトラブルについてお話ししたいと思います。

クロアチア、モトブンで。トリュフのおみやげを物色中のこの頃は、まさか旅の最後がトラブルまみれになるなんて思いもよりませんでした。

さあ、いよいよ帰国の時がやってまいりました。さらば、トリエステよ……と悦に入っているときに「ピコーン」とアリタリアからメッセージが届きました。台風の影響でわれわれの帰国便(ローマ―羽田)が欠航になったと。え、えええええ!
日本への便に乗換えるはずだったローマのフィウミチーノ空港に着くと、アリタリアのカウンターの前には、ツアーの添乗員の方たちと私たちのような個人旅行の人たちがわさわさと長い列を作っていました。そして、待合ベンチはその添乗員たちの情報を待つ数百人の日本人ツアー客の方たちでいっぱいです。

 

私たちも、やっとのことで母だけでも座れるベンチを確保して、次の便をなんとしても確保するべく、勢い込んで長い列の最後尾に並び始めました。東京に着く予定だった日は、3連休の初日。なんとしてもその2日後の連休最終日には東京に着いていなければなりません。だって妹も私ももうこれ以上仕事を休めませんもの。泣。

周りの同じく個人旅行の方たちと情報交換をしたり、励まし合いながら待っていると、いやなうわさが回ってきました。ここでは次の代替便は予約できないようだ、と。そんなこと言わせないわ!とさらに30分、やっと私たちの番が回ってきました。

一刻も早く代替機を予約したいんです! と意気込む私たちに、目の下にクマを作り、うんざりした様子のアリタリアの職員が答えます。このカウンターでは代替便の予約はできなくて、出来るのはホテル1泊のみの無料提供よ。1泊だけよ。代替便の予約はカスタマーセンターに電話してください。あなた、ホテル使う? 使わない? 
え~! やっぱり~!

ホテル、ホテルか。アリタリアが用意してくれるのか……。
もう、今日の飛行機は飛ばないわけだから宿泊は決定です。無料で用意してくれるホテル(あまり期待できないホテル)に泊まるか、自分たちで少し良いホテルを探すか。もう疲れ始めてもいたので、今回はお願いしよう! タダだし、と決断。

私たちはAホテルと指定され、バスで向かうので16時に集合となりました。結構待つな~と思いながらさらに2時間。大勢の日本人が集まっている集合場所に着くと、なかなかバスに乗せてくれません。アリタリア職員に聞くと、バスがいっぱいになったので、Bホテルにはこれから出発するが、私たちが割り当てられたAホテルは1時間後だと。いや、この事態、最初からわかるよね……この人数なんだから!

辛い話題なので閑話休題として。澄んだ空気の中、モトブンの城壁から少しずつ顔をのぞかせていく朝日を見守っていたときです。
トリエステはillyの街だけあってたくさんのカフェがあります。こちらは、須賀敦子さんがひと休みしたという1915年創業のカフェ・トリネーゼ。木を多用したまるで豪華客船の中のような店内。
 
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