グラビア、タレント、女優……、仕事の枠を広げてきた壇蜜さんが昨年11月に初の小説集『はんぶんのユウジと』を発表。新たに、小説家という肩書が加わりました。ネパール、メキシコ、タイを訪れ、生と死についての考察を綴った著書『死とエロスの旅』など、著作活動にも広がりが!

「私にとって文章を書くことは、壇蜜という存在を知ってもらうために許された一つの行為だと思っています。毎日、毎週、同じようなテーマで同じ数の文字を書き続ける、それをひたすら繰り返していたら、いつのまにか2年が経っていた……。そうやって少しでも多くの人に私の文章を読んでいただいて、壇蜜がここにもいると感じてもらえたらうれしいです」

どんな質問に対しても、冷静な自己分析を重ね、的確な表現で答えてくれる壇蜜さん。その冷静さや客観性を取っ払い、感情のままにキーを叩いて書きあげた、壇蜜さんの心の中身がだだ洩れになった原稿を、いつか読んでみたい気持ちになります。

「学生時代からの習慣なので、我を忘れて……という境地には、なかなかならないと思います。でもいつかそんな日が来て自分の殻を破ることができたら、まったく予想もしなかった新しい自分、考えもつかなかった物語に出会えるかもしれない。それは、自身にとってもすごく楽しみですね」

 
グラビアは身体を見せるという”原始的”なお仕事ですから、現場で感じる「圧」も独特なものがあります。どう受け流すか、冷静に見せるか、いつも考えていましたという壇蜜さん。
撮影/神戸健太郎
 ヘア&メイク/妻鹿亜耶子
 スタイリング/奥田ひろ子
 文/浦上康栄
 構成/藤本容子
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