――投資が気になると、世の中の情報にも敏感になって、むしろ勉強したくなりますよね。今の時代、どんなことを勉強するのがおすすめでしょうか。



辻:我が家は、共有口座にそれぞれお金を入れて、マネーフォワード MEで夫婦間で可視化しています。

辻:若い方からも、よく「何を勉強したらいいですか」と聞かれるのですが、僕は「ITと英語とお金の3つ」と答えています。

テクノロジーはこの時代は必須ですし、グローバル社会で英語が必要。お金の知識は生活していくうえでマストです。知識がないと、お金を上手に増やす方法がわからなくて、お金のためだけにひたすら働くことになってしまったら悲しいですから。

「ITと英語とお金」は、これから勉強したい大人の方にも、お子さんにも、ぜひおすすめしたいですね。

――まわりの起業家の方々は、どんな経験をされていると感じますか?

辻:起業家は、海外経験がある方が多いですね。英語を話せるということだけではなくて、マイノリティな経験が、その後の人生に大きく影響していると感じます。

海外にいくと、日本人はマイノリティになるんですよね。日本では当たり前だったことが当たり前ではなくなって、いろいろなことを深く考えはじめる。その思考の深さや幅が、人間性をものすごく大きくさせるのだと思います。

日本って、本当に特殊な国。こんなに豊かで、人が優しくて、ご飯は美味しくて、安全な国って、なかなかない。

――安全な場所はうれしいけれど、弱くなる弊害も……。

辻:はい、安全を求めすぎてバイ菌がない環境においたら、抗体がなくなって逆に弱くなるなんていいますよね。そう考えると、人生いろいろな経験をして、ときにはバイ菌がつきながら抗体をつくる。そうやって、強くなっていきたいですね。

僕は大人になってから海外に行って苦労をしたので、子どもたちには早いうちから海外経験をさせてあげたい。「かわいい子には旅をさせろ」って、その通りだなと心から思うんです。

撮影/大坪尚人(編集部)
取材・文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)


 

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