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【睡眠の常識】電車でウトウトはOK?知って得する「仮眠」のすすめ

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現代人の睡眠負債を減らす方法。それは仮眠!

 

渡邉有里子さん 2009年にアンファー株式会社に入社後、スカルプDのプロモーション担当、広報、人事などを歴任し約11年。2019年5月にアンファーのベンチャー企業として立ち上がった株式会社ブレインスリープにて広報と企業コンサルティング事業を担当。このプロジェクトに携わるようになり、睡眠時間を15分でも増やすために帰宅後だらだらした時間を過ごさないようにスマホやテレビを見る時間を少なくするなど、自身の睡眠環境を整えているそう。

 

2017年の流行語大賞にもノミネートされた「睡眠負債」。この言葉を耳にする機会が多くなりました。
「人間は寝だめで睡眠を蓄積することはできないと言われています。2018年に発表されたOECD(経済協力開発機構)のデータにもあるように、世界一睡眠時間が少ない日本人。特に、日本人女性は毎日の睡眠不足により慢性的な睡眠不足状態に陥っていると言われています」とブレインスリープ広報の渡邉有里子さん。

「睡眠の“負債”がどんどん溜まっていくこと、つまり眠りの借金を『睡眠負債』と言います。1日当たり40分の睡眠負債を抱えていた人に寝たいだけ寝てもらったという実験をしたところ、睡眠不足が完全に解消するまで3週間もかかったそうです。1~2日程度の休日に少しくらい多く寝たからといって、睡眠負債を“完済”するのは不可能だといえるでしょう、と西野先生もおっしゃっています。

私自身も実感しておりますが、週末に多めに寝たとしても借金していた負債分を少し返済しただけなんです。寝だめではなく、ちょこっと返済(笑)。多くの人は借金が膨れ上がった『睡眠負債』状態なのです」(渡邉さん)。

その睡眠負債をいかに返済していくかが問題。そこで新たに提案されたのが「仮眠のすすめ」。日中に少しだけ体を休める、“お昼寝”のこと。
「最近、仮眠を推奨する企業が増えているのは事実です。私たちが立ち上げた『BRAIN POWER NAP』は短時間で上質な脳のリカバーを実現するためにプロデュースした仮眠室です。【睡眠革命で、脱・睡眠負債】をキーワードに、需要と供給のバランスをとるべく、正しく仮眠をしていただくシステムを提案しています」(渡邉さん)。

仮眠は体を休めるには良いとわかっていても、他にどれだけの効果があるのでしょうか?
ここで睡眠の役割をもう一度おさらいしてみましょう。

・情報や記憶を脳に定着させる
・記憶の整理整頓(嫌な記憶の消去も!)
・脳の老廃物を除去する

「睡眠は体の休息だけでなく、仕事をするうえで大切な脳機能の改善をしてくれることがわかっています。仮眠というシステムで仕事の質を上げられたら個人はもちろん、会社としても有益ですよね」(渡邉さん)