細々としたものにこそ、居場所を作ってあげる

ゴールドやシルバーのアクセサリーはマットな漆黒のプレートと好相性。

今田「お皿をテーブルに飾っておき、郵便物や鍵、リップなどすぐに片付けられないものをとりあえず入れてしまうんです。直接テーブルの上に置くよりも、お皿があると乱雑に見えないんですよ」

はまじ「居場所がないものこそ、一時的にでも所定の場所を作ってあげるんですね」

 

今田「そうです。我が家ではお皿から溢れてきたら片付けのサイン。そろそろ片付けようとかな、と焦り出します(笑)」

はまじ「以前、気に入って買った木のサラダボウルがあるのですが、少し大きすぎて食卓での出番がなかったんです。とても気に入っていたので、キッチンカウンターに飾っていたのですが、いつの間にか息子のおやつ入れに。食べかけのおやつもその中に入れられるので、結果的にはキッチンがとてもすっきりしました」

今田「常に見える場所に置くので、とっておきの一枚を選びましょう」


心地のよい空間は、年歳とともに変わるもの

空中の水分さえあれば育つという、お世話いらずのエアプランツもお皿の上に。

はまじ「子どもがいることもあって、油断すると部屋がすぐに散らかってしまいます。おしゃれ空間をキープするコツはありますか」

今田「ものに居場所を作ったら、その住所を家族全員に周知する、ということでしょうか。とくにリモコンなどよく移動するものは、家族に伝えておくとよいと思います」

はまじ「自分だけではない、というのは大切かも!」

今田「あとは、収納をカテゴリーで分けるのではなく、「使う時間」で分けるというのもおすすめです」

はまじ「具体的にはどういうことですか」

今田「例えば、我が家では『子供が朝起きたときに使うもの』ボックスがあります。ヘアブラシや、幼稚園に持って行くもの、ハンカチやティッシュ、着替えも入れてあるんです。娘が朝起きたら、そのボックスひとつで支度が完成するんです」

はまじ「忙しい朝の時間にはとても便利ですね! 私は家族みんなが心地よくいられたらと思うのですが、今田さんは何が大切だと思いますか?」

今田「そうですね、家族構成やその時の年齢によって、心地がよいと感じる空間や収納は変わるものだと思っています。今の心地よさが10年後も同じように感じているとは限りません。日々変わっていくものと思い、その時にあった空間づくりを考えるとよいと思いますよ」

はまじ「確かにそうですね。今田さん、ありがとうございました!」


おうちが家族みんなのパワースポットでありますように

郵便物やお便りなど、まだ行き先の決まっていないものはテーブルに直接置かず、お皿の上に。今まで散らかっていたテーブルの上もすっきりします。

休日は、家族で読書やDVD鑑賞をして過ごすことが大好き。だからおうちは私だけでなく、夫にも息子にも心地のよい空間であることを大切にしています。家具を決めるときも必ず夫と話し合い。夜中にインターネットを見ながらあれこれ相談しながら決めるのもまた楽しいひと時なんです。

おうちが家族にとってのパワースポットだったらいいなと思います。「ただいま」と帰ってきて、その日の疲れを癒し、明日また「行ってきます!」と笑顔で出かけられるためのパワーチャージのできるおうち。そのための空間づくりをこれからもずっと大事にしたいと思っています。

浜島直子   

 

前回までにご紹介した壁や本棚のディスプレイと同様に、「こうあるべき」という思考を休め、「お皿は食事で使うもの」という発想を手放しました。気分転換のできるプチ模様替えは、どれも思い立った日にできるアイデアばかり。必要なのはほんの少しのチャレンジ精神です。さあ、どれから試してみましょうか。

 

今田愛 ライフフスタイル・プロデューサーのパトリス・ジュリアン氏、インテリアスタイリストの山田喜美子氏の従事し、フリーランスに。インテリアと料理という別ジャンルをトータルでプロデュースできるスタイリストとして人気を集める。雑誌、広告、店舗ディスプレイなど多方面で活躍。@ai_imada

【協力店リスト】
カレンソロジー 青山 tel. 03-6419-7899

 

撮影/片岡祥
スタイリスト/今田愛
ヘア&メイク/TOMIE(nude)
取材・文/笹本絵里
構成/幸山梨奈
 

 

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