日本の小学校教師として初めて「教育界のノーベル賞」と言われる「Global Teacher Prize(グローバル・ティーチャー賞)」にノミネートされた立命館小学校の英語教諭・正頭英和先生をご存知でしょうか。パソコンやタブレットを駆使したICT教育を率先して行い、ゲームソフトの「マインクラフト」を授業で活用するなど、その新しい教育方法が注目を集めています。
そんな正頭先生が英語教育をアップデートする家庭での学習法としておすすめしているのが、YouTubeを使った勉強法です。

 

学校にお任せ、では、英語力が身につかない理由


外国語を習得するには、長い時間が必要です。逆に言うと、時間さえかければ、誰でも外国語は習得できます。一般的に英語を身につけるには、2500時間から4000時間の学習が必要とされています。
球技にセンスが良い人と悪い人がいるように、英語にもセンスのアリ、ナシがあります。センスに優れたタイプは2500時間で習得できたとしても、センスに乏しいと4000時間要することもあるのです。

 

仮に英語の授業が週4コマあるとします。1コマ分だとすると、年間で140時間ほどになります。実際には行事やイベントなどで授業時間が削られることがありますから、実質は年間120時間程度でしょう。
小学校3年生から高校3年生までの10年間、週4コマずつ英語を学び続けたとしても、トータルの英語学習時間は1200時間。2500時間の約半分、4000時間の3分の1以下にすぎません。
使える英語を身につけるためには、学校の授業で英語を学んでいるだけではどうしても足りない。そうなると学校の授業中以外で英語を自主的に学ぶ時間を増やす必要があります。

逆に言えば「英語教育に熱心な私立校と違って、うちの子が通っているのは普通の公立だから」と諦める必要もないのです。もともと、学校で学べる時間では、圧倒的に足りないのですから。
英語で何がしたいかが明確になると、どのレベルの英語が求められるかがわかります。数字にとらわれすぎず、まずは、子どもが楽しんで英語を学びたくなる環境作りを考えてみましょう。

 
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