イタリアの状況は刻々と悪化していて、私の友人のアルバロはロンドンからフローレンスに到着したその時に、明日から国内外の移動不許可を知ったそう。そのままロンドンにいる夫のニックとは離れ離れです。
私の義理の母はモンザの近くに住んでいるのですが、そこはイタリアでも一番初めから自宅待機を指示された地域です。彼女とは毎日、フェイスタイムで無事の確認を兼ねて、気晴らしの時間を過ごしています。

 

最初の頃は、まだ友達と一緒に食事もできていましたが、今では一切の交流が禁止されているので一人暮らしの彼女は一人ぼっちです。4月8日で77歳とは思えないほど素晴らしい容姿と健康な体の持ち主なので心配はいりませんが……。
お誕生日は一緒にいられるといいのですが、それも難しいそうな状況です。

スペインのコンデナスト社でクリエィティブディレクターそしているデビィも。
イタリアの後に国境が閉ざされた、スペインのマドリットで暮らしています。
こちらも街には軍が目を光らせていて、一切の外出はできないと言っています。
幸いにもマドリットの大学に通っている娘と2人暮らしなので、少しは楽しいようです。
どの映画やTVシリーズがおすすめか、などとワッツアップで会話しています。

15日の夜、パリに住む友達から「どうもフランスも明日には国境の閉鎖と外出禁止になるらしい」とメッセージが入ってきました。
「どこかに疎開するには明日まで」と、緊張に溢れている人もいれば、「仕方ない、なんとかなる」という人と二手に分かれています。

これを書いている18日の朝には、エッフェル塔のすぐ近くに住んでいる友達が2匹の犬をセーヌ川に沿った公園で走らせているビデオを送ってきました。
後ろにはジョギングをしている人も結構いるみたいです。
冗談で「ドックラン、ヒューマンラン、歩くのは禁止だけど走るのはOK」と言っています。確かに健康のための外での運動は許可、と書いてあります。
スペインやイタリアのように独裁者に支配された近代史のないフランスは、禁止令もちょっと違っているようです。

さて私の住むポルトガル政府は、自分では何も決定することができないようです。
スペインの感染が広がっているのに、スペインから先に国境を閉鎖されてしまいました。本来であれば自分の国への感染を恐れて、スペインからの侵入を防ぐべきです。

3月8日には大統領が大統領府を訪れていた学生の中にコロナウイルスの感染者がいたので、早速自分だけ隔離を実行していました。
日曜日までは全くの制限を感じない国でしたが、一昨日からスーパーマーケットでは入場数が限られ、入り口の前に並んでチケットをもらい、手にアルコール消毒をかけられてからようやく入場です。
私の家の近くの小さな町は行列などはなく、品物も冷凍品などはさすがに数が少なく感じられますが、トイレットペーパーも山積みにありますし、小麦やお米、パスタなどは大量に置かれています。

生鮮食品もまたたくさんありますので、アメリカのスーパーの様子などとは全く違います。昨日、ビーチを2時間ほど歩いて行った先の小さな集落では、カフェに座ってコーヒーを飲んでいるお年寄りがたくさん見られました。レストランもまだ開いているところがあるようです。
このまま長閑な状態が続くことを願いたいです。

私は毎日お天気がいいのでゴルフをしています。ゴルフ場のレセプションやレストランは閉まっているものの、一人だけキャディーマスターがいます。さすがに握手はなし、いつもは預けているゴルフバックは自分で持ち帰りですが、まだ緊張感はありません。

ニューヨークに住む息子からは、昨夜、「今日から部屋に閉じこもる」との連絡が。
先週の月曜日と火曜日に彼の隣に座っていた同僚からコロナウイルスの反応が出たのです。
息子はルームメイトと3人で暮らしていて、彼らの家は3部屋ともそれぞれのバスルーム付きなので、最低限の接触で済むかもしれません。でももうすでに1週間行動を共にしているのです。
ニューヨークはこれからもっと検査が進めば、感染者の人数が増えてくるでしょう。

日本の様子は聞くところ、検査も韓国のように行われず、今日話した友達はさっきまで伊勢丹にいたという返事。
オリンピックを是が非でも中止したくないからなのか、それとも本当にコロナウイルスをコントロールできているのか、外国から見るとかなり不思議です。

大丈夫。それでも未来は明るい太陽に照らされるはず


前回記事「コロナウイルスで家籠り…こんな時期の過ごし方」はこちら>>

 
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