閉経が高血圧のリスクを2倍増加させ、アメリカでは閉経後の女性の75%が高血圧――。こんな驚愕の真実を教えてくれたのが、『座り方、食べ方、眠り方で下がる!血圧リセット術』の著者で、年間7500人の高血圧患者を診察する市原淳弘医師です。
今回は血圧ダウンのために欠かせない、体内で発生するガス「NO(エヌ・オー)/一酸化窒素」を増やし、血圧をリセットできる手軽な方法を教えてもらいました。

 

市原淳弘さん:1961年、愛知県生まれ。日本高血圧学会高血圧専門医。現在、東京女子医科大学内分泌内科学講座の教授・講座主任などを務める。テレビ出演や講演も多数。

 


――市原先生は血圧専門医だけに、血圧が高くなってきた感じがわかったりするのでしょうか。

いや、さすがにそれはわからないですね(笑)。ただ、疲れてるなとか、思考がまとまらないなと思った時は、血圧が高くなっている可能性を疑います。
そういう時、私はすぐに血圧を測るんです。これを続けていくと、自分がどういう状態の時に血圧が高くなるのかというパターンが見えてくるんです。
おそらく多くの方は、病院に行った時くらいしか血圧を測りませんよね。
でも、今日はパフォーマンスが悪いなとか、ぼんやりするなという時、血圧が高くて血流が悪くなっていることに起因している場合は少なくないんです。
そういった意味からも毎朝、血圧を測って自分の体調と照らし合わせてみるのは大事だと思いますね。

 

――市原先生が、血圧が高くなった時にする“リセット術”はなんですか。

デスクワーク中に頭が回らなくて、血圧を測ってみたらいつもより高めの数値だった場合、まずは立ち上がって歩き回ります。全身の血液を動かすことが大切ですので、この動作がまずはじめです。
もし会議中などで動けない場合は、貧乏ゆすりがおすすめです。机の下ですから、気をつけてやればバレない(笑)。
足には全身の中で最大の筋肉があります。その中にはいっぱい血液が溜まっていますから、ここを動かすことで血流がよくなっていきます。

 
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