ご婦人の薄毛ケア:5
シャンプーはノンシリコンでなくてもよい


浜中先生:ノンシリコンは頭皮にシリコンが残らないので負担は少ないのですが、トリートメント力が弱く、物足りないと感じる方も多いんですよね。指通りの良さやまとまり感に物足りなさが残るようなら、シリコンタイプでもよいと思います。いずれにしても、洗い残しがないようにしてください。

 

 


ご婦人の薄毛ケア:6
髪に栄養が届くのは一番最後


はまじ:若い頃、無理なダイエットをしたとき、体は元気なのに束ねた髪の量が減っていると感じたことがあったんです。よく見ると、頭皮が目立つようになっていて…。すぐにダイエットを止めたことがありました。

浜中先生:極端なダイエットを繰り返していると、髪や爪のトラブルは長期化します。そこに加齢変化が加わると戻らなくなってしまうんですよ。

はまじ:え、戻らないんですか?

浜中先生:無理な食事制限によって栄養が少ししか体内に入ってこなくなると、生きる上で大切な内臓器官などに吸収されます。髪や爪は、栄養が届かなくても命に関わらないので最後なんですよ。逆に言えば、栄養が最後に届く髪や爪がキレイだったら、体内にも栄養がきちんと行き届いている証拠でもあります。

はまじ:先端は健康のバロメータなんですね。
 

ご婦人の薄毛ケア:7
ヘアスタイルも再検討が必要な時期


はまじ:髪質が変わってくると、ロングヘアを維持することも難しくなるのでしょうか。

浜中先生:毛根に対して髪の長さは重みになるので、トップがペタッとしてしまい、ボリュームが減った印象に。そして若い頃に比べて、毛が細くなり毛先も傷みやすくなります。これまで以上にこまめなケアをしないと、艶のある状態を維持するのは難しくなると思います。天使の輪が輝き、豊かなボリュームを誇った若い頃とは違うということも受け入れましょう。そうなると、似合うヘアスタイルも変わってくるかもしれませんね。
 

ご婦人の薄毛ケア:8
心の安定を求めることも薄毛対策に


浜中先生:ストレスも薄毛や白髪の原因になります。ストレスをゼロにすることは難しいですが、なるべくストレスを溜め込まず、精神面を安定させることは大事。免疫力にもつながってきますからね。

はまじ:心の黄色信号も送ってくれるんですね。

浜中先生:急な薄毛は心と身体のSOSだと思ってください。心身ともに健やかである事がアンチエイジングではないでしょうか。

 

遺伝的な要因の大きな白髪とは対照的に、薄毛は日ごろのケアである程度改善できることがわかりました。しかし、加齢は止めることができません。髪が減っていくことにも寛大な気持ちでエイジングの坂を緩やかに下りていきたいですね。
次回はアンチエイジングに最も大切なことを伺いました。それは「〇〇」と「〇〇」。皆さんはわかりますか? 次回をお楽しみに!

 

浜中聡子先生
医学博士。北里大学医学部出身。国際アンチエイジング医学会(WOSAAM)専門医、NPO法人アンチエイジングネットワーク顧問。ホルモンバランスに着目した女性医療を提供する「Dクリニック東京 ウィメンズ」の院長として、薄毛治療などさまざまな女性の悩みに適した治療を行っている。「髪をあきらめない人は、3つの生活習慣をもっている: 専門医が教える、髪のエイジング対策法」(学研プラス刊行)など著書多数。

 

【協力店リスト】
ユナイテッドアローズ 青山 ウィメンズ ストア tel. 03-5468-2255

撮影/水野昭子(講談社写真部)
スタイリスト/福田麻琴
ヘア&メイク/TOMIE(nude.)
取材・文/笹本絵里
構成/幸山梨奈
 

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