いつ病院に行くのか。いきなり病院に行ってはダメ


受診に関しては、以下の基準が、厚労省が公表している目安になります。

写真:Shutterstock

これはあくまでも目安ですが、いずれかに該当した場合、あるいは該当しなくとも何かご心配のある場合には、最寄りの保健所などに設置された「帰国者・接触者相談センター」にお問い合わせください。また、持病の飲み薬などに関してご相談がある場合には、直接かかりつけの医療機関にお問い合わせください。

ここで大切なことは、いきなり受診せず、事前に連絡をとってから指示に従って受診をするということです。なぜなら、それぞれの医療機関で感染者や疑いのある患者の導線を分けているからです。

ただし、強い呼吸困難があるなど、急を要する場合は別で、その際には救急要請を行ってください。救急車を呼ぶ際にも、必ず「コロナウイルス感染症かもしれない」と伝えてください。そうすれば、救急隊も感染予防の準備をして出動することができます。

病院受診のために外出する際は、必ずマスクを着用してください。マスクがなければ、衣服やマフラーなどで鼻や口まわりを覆っていただくのでも構いません。また、可能であれば徒歩や自家用車での来院をお願いします。移動手段については、各医療機関の指示も仰いでいただければと思います。


自宅療養なら、同居の家族はどうすればいい?


自宅で休む場合、同居の家族やペットとはなるべく別室で生活をするようにしましょう。可能であれば、使用するトイレも分けましょう。

それらがどうしても不可能であれば、保健所に相談の上、ホテル隔離を選択するという方法もあります。

また、どうしても家族やペットと接する必要があるときは、手洗いを行い、マスクを必ず装着してください。

トイレを共用としなければいけない場合には、ご家族はトイレで触れるところを次亜塩素酸や高濃度アルコールで消毒しましょう。この消毒作業は、できれば使用してから少し時間が経ってからの方が、時間とともにウィルス量が減り望ましいと思います。

食器などもなるべく共有は避けましょう。

部屋は、ウィルスが定着しにくい環境にするため、定期的に換気をすることも大切です。これから暖かくなってきたら窓を少しずつでも開けっぱなしにしておくのも良いと思います。

そして、感染する前と同様、とにかくこまめに手洗い、咳エチケットを行うことも感染を広げない工夫になります。


職場復帰の目安は?


これは米国のCDC(疾病予防管理センター)という機関が出している情報が参考になります。

検査を受けているという方は、検査を受けた医療機関や保健所の指示に従ってください。

検査を受けずに自宅で様子を見ており、症状が改善してきた場合には、以下の3つを確認してください。

・少なくとも3日間、解熱剤の使用なく発熱がない
・咳や息切れなどの発熱以外の症状もすでに改善している
・症状が出てから少なくとも1週間経過している

これら3つ全てを満たした場合に、安全に自宅隔離を中止することができます。もちろん、リモートワークが可能なら、体調が回復しても引き続き、リモートワークにしましょう。

感染拡大を最前線で防いでいるのは、政府でも、医療従事者でもなく、皆様一人ひとりです。ご心労も多いと思いますが、引き続き力を合わせて頑張っていきましょう。


参考ウェブサイト

1. 米国疾病予防管理センターウェブサイト
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/if-you-are-sick/index.html)2020/4/8閲覧
2. 厚生労働省ウェブサイト
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html)2020/4/8閲覧

前回記事「緊急事態宣言へ。新型コロナ重症化リスクのある5つの持病」はこちら>>

 
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